複数の名刺を持ち歩く。
自宅と職場、自宅と学校。
生活の中心となる2拠点以外の居場所、サードプレイスで自己紹介をするとき、仕事の名刺を自信をもって渡せますか?
同様に、パラレルキャリアとして複数の仕事をもっている時、または、プロボノとして社会貢献活動に関わる時、名刺交換に少し違和感を感じませんか?
この名刺でいいのか?
名刺を状況に応じて使い分けたほうがいいのではないか?
仕事もする、自分のワクワクにも素直に動きたい、世のため人のためにも活動したい。
そんな贅沢であり、新しい働き方をしようとする人にとって、名刺の存在はちょっと厄介なものに思えてきます。
この名刺は、自分を表現できているわけではない。
そもそも、名刺はいらないのではないか。
ではどうするか?
ひとつの解決方法として名刺を複数持つ方もいます。
ただし、そうなると自分という人間を使い分ける生き方になりそうです。
名刺とは、単純に連絡先の交換をするためのツールではありません。
自分が普段の生活の中で出逢う言葉や考え方、目に映るもの。
その価値観と自分の価値観との違いや違和感を無視せず、考える。
なぜ自分は違和感を感じるのか。
その意味を精いっぱい言語化・図式化を試みる。
これが名刺を作る作業です。
また、名刺とは初めて会う人に渡すものです。
名刺を渡せば、質問される。短い時間で説明もしなければならい。
つまりプチプレゼンテーションをすることになります。
考えて→図式化して→プレゼンして→フィードバックをもらい→考えて→…
このループを繰り返すことこそ、名刺の大切な役割です。
ループを繰り返しながら、自分の思考を深めていく。
だからこそ、完璧を目指すのではなく、「実験」を繰り返すという意識で、常に思考を前にすすめていくことが大切になる。
贅沢な生き方を選択したのであれば、人、場所、時間に関係なく、自分を表現できている名刺。
相手にどう伝わるか考えるのではなく、自分が持ち歩いていて心地いい名刺を作りましょう。
それがど真ん中名刺になります。
具体的など真ん中名刺の作り方は下記のとおりになります。
あなたにとって働くとは?
「働くとは」「仕事とは」
人によって価値観は千差万別です。働くとはお金を稼ぐことである。働くとは、社会に貢献することである。など、いろんな価値観が存在します。名刺は、「働く」「仕事」ということに密接に関係するツールです。であるならば、あなたにとって働くとはどういうことなのか。まずはその価値を確認するところからスタートします。
血・育ち・教え
人間は3つの要素から出来上がっていると言われています。日本の教育者、森信三先生の言葉を参考にさせていただいています。自分の身体に流れている血、幼少のころ家庭の中で両親からどんな躾を受けたのか、どんな後ろ姿を見せてくれたのか。社会の中で、師や友からどんなことを気付かせていただいたのか。この血と育ちと教え、さらには逆境と呼ばれる体験、成功体験。今の自分を作り上げている成分を振り返ります。
天職
血・育ち・教えがあるからこそ、「ご縁」があり、今なすべき仕事、与えられた役割、人に提供できる職能がある。それは何か?「天職を見つける」そんな言葉があります。しかし、天職とは見つけるものではなく、今なすべきことにまず向き合う、没頭すること。それがあなたにとっての天職だと考えます。ど真ん中の生きる最初のステップです。
あなたの天職はなんですか?
天意
自分を作り上げている血・育ち・教えがあり、ご縁をいただき、今なすべき天職がある。では、その天職に向き合ったことで、自分の中から生まれた気づきは何ですか?この仕事をしていたからこそ、こんな課題が社会にあることを知った。この役割をさせていただいたからこそ、こんなことで悩んでいる人を幸せにしてあげたい、など。外から得た情報で興味関心をもった社会課題ではなく、天職を通じて気付いた未来に向けた希望をお聞きします。
天真
生まれながらの天真爛漫さ。あなたにとってワクワクすること、喜び、得意なことは何ですか?ここでは3つのテーマで天真を考えてもらいます。1人で完結するワクワク。何をしているとき、何を考えているときにワクワクするのか。次は、天職に向き合ったからこそ、気付いた自分のワクワクは何か?もうひとつ。自分にとっては当たり前になっているけど明らかに他者に喜ばれること、褒められること何か?
ど真ん中・天命
天職、天意、天真。この3つが重なり合う、あなたにとってのど真ん中は何ですか?自分の職能を活かし、自ら発見した社会課題に貢献し、かつ、自分もワクワクすること。この3つが重なる部分にはどんな活動があるのか、どんな想いがあるのか。後付けでも全く問題ありません。今振り返ればそうだった、これが私にとってのど真ん中だ。この一連の自分の物語を言語化・図式化を試みる。それがど真ん中名刺です。
志・大志
自分のど真ん中は成長と共に変化していくものです。自分のやるべきこと、そこから自ら気付いたニーズ、自分の素直な気持ちを掛け合わせたど真ん中を歩む。その実践を繰り返すことで、自然にど真ん中は変化していきます。ただし、ここで問うのは、「捨石となる覚悟」。自分の命の長さ関係なく、100年後、1000年後に、どんな想いを届けたいのか。あなたの志を考えていただきます。名刺にのせるかどうかの選択はお任せします。