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執筆者の写真yamashina shigeru

祈り

螳螂生 かまきりしょうず



カマキリが生まれてくるころ。

生まれたてのカマキリ、めちゃくちゃかわいいですよね。

子供のころはよく出会ってた気がしますが、最近はなかなか目にすることができなくなりました。 秋ごろには立派な大きなカマキリになります。


【mantis】 英語では、praying mantisと呼ぶ。 prayは、祈り。 mantisは、カマキリのことだ。

日本では「拝み虫」と呼ばれることもあるそうだ。 獲物を狙うときに、大きな鎌をたたんでじっとしている姿が、拝んでいる姿に似ているからだ。 ちなみに英語の「mantis」の語源はギリシャ語の預言者という意味からきているらしい。


またもうひとつ別名があり「蠅取虫」とも呼ばれる。 ハエを捕まえてくれる虫だ。

ここで面白いのが蠅にまつわる小林一茶の句


やれ打つな 蝿が手をすり 足をする

おい打つな。

蠅が手をすり合わせて、足をすり合わせて、命乞いしているではないか。 という、なんともユニークであり情景が浮かぶ句だ。


蠅と蠅を打とうとする人、それをたしなめるユニークな男、夏の暑い日、このすべての情景が見えてくるようだ。

きっとそばには、食べ終えたスイカの皮があるのではないか。


蠅が手をすり合わせて命乞いをし いまから捕まえると、祈るカマキリ。



#72プロジェクト 72プロジェクトとは、日本の七十二候に向き合い、生活の中の変化に出逢うプロジェクトです。

そのことで、 ど真ん中を生きる中で、命の縦軸を慮る。 (生まれ育たった風土と自分の関係性)


ど真ん中を生きる中で、未来への絆を深める。 (生活の中の気づきを子どもたちへ伝承)


ど真ん中を生きる中で、今に思いを馳せる。 (営みの中の小さな変化への気づきを察する)


そういったプロジェクトです。

七十二候のパステルアート ここあーと みやばやし ともこ


七十二候の書 おちゃやれ堂 中井 好子



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