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執筆者の写真yamashina shigeru

共生の道

昨日、ど真ん中の仲間でもあるダイバーシティとやまの宮田さんが主催する留学生と富山の企業とのマッチングイベントに参加した。


基調講演として、ダイバーシティ研究所代表理事の田村さまのお話があった。

世界の現状把握と、ちょっと先の未来の予測の必要性を強く感じる内容だった。


このイベントでは富山で就職を希望する留学生のプレゼンがメインだった。

そこで感じたのは、やはり、ど真ん中を生きる重要性だ。


多様化と変化の時代に必要になるのは、自分という存在を、いかに自分が今いる場所で「同化」させるかではなく、しっかりと自分の道を示し、その上で、自分のオリジナリティと今いる場所を重なり合わせ、一体どんな新しい価値観を生み出すか。

つまり「共生」できるか。

その生み出したイメージをどう周りに伝えていくかー。


この考え方こそ、ど真ん中を生きる道だ。


「人」間の時代から、人「間」の時代への変化なのだろうと感じた。





基調講演で配られた資料の中に、「ちがいをめぐる社会の対応」というとても分かりやすい資料があった。


違いを受け入れず、ともに変化もしない →排斥


違いを受け入れず、自分たちと同じように相手を変化させる、

または、自分たちが相手と同じように変化して同じになる →同化


違いは受け入れるが、お互い変化は好まない →すみわけ


違いを受け入れ、ともに変化する → 共生




なるほど!と。


私はこんな価値観をもっている。

あなたたちには、こんな価値観をもっている。

だからこそ、一緒に変化しませんか?

受けれてくれませんか?

そうすれば、もっとこんな可能性が生まれるかもしれませんね。

そういった共生の価値を語るプレゼンが人を感動させるのかもしれない。


ただ、これは言うは易しで実践となるとハードルが高い。


ど真ん中名刺のワークショップでは、まさに、「共生」の重要性を問うことになる。


つまり、自分のやるべきこと(must)、そこから気付いた課題(needs)。

だったら、私はこれをする!(msut×needs)

という、二つの価値観を重ね合わせて実践できるかどうか。

実践である以上、夢や目標ではなく、「じゃあ今日から何をしていますか」が、問われる。

厳しいことでもある。


この実践すべき価値と「共生」という考え方は非常によく似てるなと感じた。


そしてもうひとつ重要なのは、同化でもすみ分けでもなく、共生の道を探り、変容していくことでこそ、生命として生き残る最適な戦略のように思えた。



「ノーベル賞のようなすばらしい発明をした人と、その発見を自分の生活に浸透させて生きる人、どちらがすばらしいかといえば、賞賛されるのは発明者なのかもしれないが、すばらしいのは後者のほうだ」


こういった話を聞いたことがある。

受入れて、変化していくこと。それができるかどうかだ。


この話は、人の生き様や哲学に関わらず、その地域の文化や知的財産にも同様なことが言えるのではないだろうか。

時代が変わることで、これまでの文化の価値は下がり、または環境の変化の中で、消えてなくなっていく。

継承も大切だし、アーカイブとして残していく努力も必要だ。


しかし、そのままだと消えていく価値を残すためにエネルギーを費やすのではなく、それを新しい技術や文化と組み合わせることで、変わる。共生する。


その共生の道を探ることで、「オリジナル」は世の中から消えるかもしれない。

けれども「オリジナル」に流れていたDNAは、新しい価値の中で受け継がれていく。


そういった選択肢をおもいきってとれるかどうか。

 

人ではなく、地域、特に過疎化が進む地方の中では、重要かつ勇気ある選択が迫られている気がする。



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