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執筆者の写真yamashina shigeru

大地の腸

「環世界」とは、ドイツの生物学者であり哲学者であるユクスキュルさんが唱えた考え方。

すべての生物は自分自身が持つ知覚によってのみ世界を理解している。

つまり、すべての生物にとって世界は客観的な環境ではなく、生物各々が主体的に構築する独自の世界である、というもの。



蚯蚓出 みみずいずる



ミミズが地上に現れ始める頃。

自然の鍬 とも呼ばれるミミズは、土を耕してくれる田畑の隠れた味方。 アリストテレスは、ミミズを「大地の腸」と言い表しました。 英名は、「earth worm = 地球の虫」。


【蚯蚓】 日本最古の百科事典、倭名抄(成立930年代)では「蚯蚓、美美須」と書く。


イギリスで、鉛、亜鉛、砒素、銅などの重金属を好んで食べる“ヘビーメタル・マニア”のミミズが発見された。 摂取した金属を若干異なる形に変えてから排泄する。 排泄物は植物が吸い上げやすい形状であり、植物に吸収させた上で刈り取れば土壌を浄化することも望める。


研究チームが鉛を食べるミミズのDNA分析を実施した結果、このミミズは新たに進化した未知の種であることが確認された。 タンパク質を使って体内で金属を無害化している。 スーパーミミズ自身にとっては排泄物を無害化する必要もないはずだが、まるで植物のために変換を請け負っているかのようだ。


ミミズは、下等な生き物のように思われているが、実際は、一度複雑なカタチに進化し、その後地中生活に適応するために単純化の道へ進化した。 ミミズが生きる世界では、何を感じ、何を想っているのか。


#72プロジェクト 72プロジェクトとは、日本の七十二候に向き合い、生活の中の変化に出逢うプロジェクトです。 そのことで、

ど真ん中を生きる中で、命の縦軸を慮る。 (生まれ育たった風土と自分の関係性)


ど真ん中を生きる中で、未来への絆を深める。 (生活の中の気づきを子どもたちへ伝承)


ど真ん中を生きる中で、今に思いを馳せる。 (営みの中の小さな変化への気づきを察する)


七十二候のパステルアート ここあーと みやばやし ともこ

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