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「言葉」こそがコミュニケーションの最大の妨げなのかもしれない。

  • 執筆者の写真: yamashina shigeru
    yamashina shigeru
  • 2019年10月30日
  • 読了時間: 2分

ど真ん中名刺デザインブックVol2の序文を紹介します。

橋本さんに書いてもらいました。

 

橋本さんは、ちょうど100人目のど真ん中名刺制作者です。

以下、内容。



「言葉」こそがコミュニケーションの最大の妨げなのかもしれない。


ヒトはいろんなものを手に入れて来た。道具や言葉を。

そして便利になっていった。

便利さはいつしか「考える」や「感じる」などを手放して来たように思う。


便利に罪があるわけじゃない。そこには必ず愛があるからだ。

ただ安易になりすぎて、想像力を失っていやしないか。

スイッチひとつでいろんなことが出来てしまうと生きることが鈍くなりはしないか。


問いかけてみて欲しい。


話すことで解り合えると勘違いしていやしないか。

言葉には罠がある。

それぞれの人の経験や思いがいつの間にか染み込んでしまっている。

そして、相手も当然同じことを思っているという思い込みも同時に染み込みやすい。

そんな表面だけの共通語では意味がない。

何事も表層的なところで満たしていては、いつだって本当に得たいものには届かない。


「何かが違う」


そういう積み重なる物足りなさに何度も問いかけることで

本当に欲しいものに気付くこともあるだろう。

まわり道だと思っていた行程も通るべき道だったりするのだから。


生きるとはわたしがわたしに出会うためのもの。

自分なんて自分の中にしかいない。

だから「自分探し」なんてナンセンスだと思っていた。

だが初めから内にあると分かっていても、時には外を探すことも必要なのかもしれない。

大事なのは自分への問いかけの繰り返し。

大きなこと。小さなこと。


そうやって自分を生きるという中心に戻してやるんだ。


奥深い「わたし」に還る。

それがど真ん中じゃないかと思っている。


ど真ん中のわたしたちのコミュニケーションはどうなっているのだろうか。


全ての人が「わたし」に還ることが出来たら

もう「言葉」なんていらないのかもしれないが。



橋本 奈生子

富山県小矢部市在住。自分に還る、自分を生きる。を伝える「さなぎの夢」プロジェクト代表。写真に言葉をのせた写真詩など制作。死についてフラットに話せる場所「タナトスカフェ」も不定期開催。趣味で「隣の会話」シリーズ出版。

 


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