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  • 執筆者の写真yamashina shigeru

全ての人に選択肢を

たぶん、地獄を見てきたのだろう。

地獄とは、振り幅の大きさだ。

毎日共に過ごした友の振り幅。

それも一人ではなく、大勢の振り幅を見てきたのだろう。


それは他人事ではない。

自分事だ。


以下、福原くんの文章。




はじめまして。

NPO法人halea(ハレア)設立者で理事長の福原渉太と申します。

25歳です。

2017年3月末をもって3年間務めた私立の学校を退職し、この法人を立ち上げました。

 

25歳で起業しましたと言うと「よっぽど社会に不満があったんだね」とか「よっぽどやりたい事があったんだね」なんて事をよく言われます。

実際は皆さんが想像するような強い不満や気持ちがあった訳ではありません。

 

初めて働かせてもらった学校はたくさんの事を学ぶことが出来ましたし、働くということが楽しかったです。

むしろとっても居心地がよく、ずっと職場にいれたら幸せだなーなんて思っていました。

 

でもなぜそんな職場を辞めて起業をしたのかというと、恩返しをしたいという想いからでした。

 

僕が職場の皆さんに一番感謝しているのは選択肢を与えてくれたことです。

 

僕は小学校の頃から体操競技をしていて、社会人になっても体操に関わりたい!という気持ちが強く、面接の時に学校の勤務もしながら体操クラブの指導のお手伝いもしたいと、わがままを言わせてもらいました。

学校側もそれを受け入れて下さって、人が足りない時も忙しい時も、いやな顔一つせず「体操いってらっしゃい」って言ってくれたこと。体操の方々も短い時間なのに受け入れて下さいました。

 

そのおかげで僕は二つの事に挑戦できました。

本当に感謝しています。

 

でも今の社会を見た時に、挑戦できる環境が整ってないなと思ったんです。

選択肢がない。

例えば学童保育に入りたいけど入れない、だから仕事を辞めるしかない。

 

「子育てしながら安心して働く」

 

そんな選択肢がないたくさんの方たちがいます。

その時に自分たちの手の届く範囲からでいい、「子育てしながら安心して働ける」といった選択肢を増やすお手伝いをしよう!そう思いました。

 

僕が仕事と好きなことに挑戦できたように、子供にも大人にもそんな選択肢を届けたい。

子どもの頃体操を続けさせてくれた家族、大人になってから環境を整えてくれた職場のみんなに、ありがとうで終わりじゃなくて、次は僕が目の前の挑戦したいという人の背中を押してあげたい。

 

それが僕の恩返しだと思いました。


そんな想いで今年4月に仲間と法人を立ち上げました。

2017年10月に富山県富山市で学童保育事業をメインとする、体操・ヨガ・カフェ&コミュニティスペースの利用が出来る複合施設をオープンします。

私たちはこの場所を学童保育児童だけでなく、赤ちゃんからお年寄りまで集える場所として広く開放し、みんなが関わる形をつくりたいと思っています。

 

haleaという名前はハワイ語からとっていて、haleは「家」、leaは「幸せ」、waleaは「安らぎ」、この3つを掛け合わせた造語で「幸せと安らぎの家」という意味です。

 

ここに集まるみんなが家族のような人間関係で結びつき、みんなで子育てをしていきたい、そんな想いが込められています。

 

そして何十年かかけて、ここに集まるみんなが本当の信頼で結びつき「家」に子どもが帰るように無料でこの場所が開放できたらと考えています。


私たちの法人の理念は「多様性のある社会」の実現です。

その為に、

 

すべての人にきちんと選択肢がある事

みんなそれぞれでいいよねって思える事

この二つが大切だと考えています。

 

現代は少子化や核家族化が進み、子ども同士が集まって遊びに熱中し、互いに影響し合う環境が減ってきています。

また子どもの生活の中に自然や公園などの遊び場が少なくなるなど、さまざまな体験の機会がどんどん失われています。

 

そこで私たちは、この場所で子どもが思いっきり遊べる環境を整えたいと思っています。

その上で、好きなこと・楽しいと思うことを見つけるための「多様な選択肢」を提供できる場所を目指します。

 

単なる預かりの場所にならないよう、体操教室や英会話、イラスト教室や料理体験、外での野外炊飯や農業体験などたくさんの活動を企画していきます。

 

子ども達は何を好きになるか、何を楽しいと思うかはわかりません。

運動が好きな子・料理が好きな子・絵が好きな子…様々です。

 

私たちに出来ることは教えるとか、指導するとかそんな偉そうなことではなく、何か一つでも子どもが楽しいなって思えることを見つける手助けだと思っています。

 

みんなが夢中になれることに取り組み、その中で「みんなそれぞれでいいよね」って自分自身も含めて認め合ってほしいです。

 

そして「自分で考え、伝え、行動できる」そんな力が育めれば嬉しいです。

 

また、私たちは保護者の方にも「多様な選択肢」を提供したいと考えています。

新しく学童保育施設をオープンすることで一人でも多くの方に「子育てしながら安心して働く」という選択肢を届けたい。

 

それだけではなく、地域社会とのつながりの希薄化などで孤立してしまいがちな子育ても、フリードリンクのカフェスペースを設置するので、お迎えの時間にお好みのドリンク片手に一息ついてもらい、悩みを相談し喜びを共有できる場になればと思います。

 

必要に応じて、臨床心理士やスクールカウンセラーの方に気軽に相談できるような機会を設けていく予定です。

 

またオープンスペースでは、大人の方対象に軽運動・ヨガ教室を取り入れていきます。

 

学童保育が始まるまでの時間は、赤ちゃんからおじいちゃんおばあちゃんまで、地域の方々みんなが自由にゆっくりと交流出来るように学童保育所を開放します。

 

私たちは、多様な選択肢で子ども・保護者・地域の皆さんをつないでいきたい。

 

この場所で一つでも選択肢を増やし、挑戦するすべての人を応援したいと思っています。


 

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