本格的にワークショップに入っていく前に、ではなぜ名刺であるべきなのかという話をさせていただきます。
名刺とは、本来連絡先交換のためのツールです。
または、プラス自己紹介をするためのコミュニケーションツールです。
でも、名刺にはもっと大きな役割があるのではないかと思っています。
まず、日常の中で「違和感」を感じることはありませんか。
たとえば、近くで聞こえてくる話し声の中に。
たとえば、目に入る風景の中に。
たとえば、テレビニュースの中に。
「なんで、あの人はそんな風に物事をとらえるんだろう」
「なんで、こういった言葉遣いになるのかな」
など。
その違和感の正体は何か?
つまり、「何か」と比較してるんですね。
何かと比較して、そこに違いがあるから違和感を感じるのだと思います。
では、その何かとは?
それこそ、自分の中にある哲学、信念といったものではないでしょうか。
言語化は難しいのかもしれないが、自分の中にもっているモノサシのようなものと比較するからこそ、そこに違和感が生じる。
それはすごく大切なことなのだろうと思います。
では次にどうするか。
その違和感の因となっている自分のモノサシを、心の中で自分だけのものにしておくのではなく、目に見えるカタチに言語化・図式化を試みる。
それこそ、名刺をつくることです。
自分はこんな人間なのだ、こんな価値観を持っているのだというものを手に取って見ることができる状態にすること。
それが名刺作成だ。
そして名刺というのは、初めて会うご縁ある人に渡すツールです。
つまり、名刺であるが故に、自分の価値観を見える化して完成ではなく、もれなく人に伝えるという行為が加わる。
すると、渡した相手から質問もされるだろう。
「ここに書かれてある意味は何ですか」と。
そこで、限られた時間でプレゼンをする必要も生まれる。
そしてフィードバックを頂く。
そして、フィードバックと違和感について考え、また名刺を変えていく。
その繰り返しこそ、名刺の醍醐味だろう。
つまり、このサイクルを回すことで、どんどん自分という人間を深めていく。
それが名刺の大切な役割なのではないかと思う。
今日の宿題
誰かの声ではなく、自分の中にある声に耳を傾けていますか?
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