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執筆者の写真yamashina shigeru

世の中の空気

菊花開 きくのはなひらく



菊の花が見頃を迎える頃。 残念ながら南砺市の菊まつりは中止のようです。


これまでの人生の中で、菊に興味をもったことはほとんどない。

唯一記憶があるのが、食用菊の酢の物。

一時、食卓によく出る時期があった。


菊って、仏花として利用されるイメージがすごく強い。

気軽に飾ったりプレゼントしたりするイメージはない。

そこで、なぜ菊が仏花として利用されるのだろうと調べてみると、 「花の日持ちが長いから」 っていう単純な理由っぽい。

目には見えない人と菊との距離感をあるように思う。

ここでいう距離感は、決して悪いイメージはない。

むしろその逆で、尊さを感じることができる。


仏花であるということもあり、

人と仏壇やお墓にある、何かわからない不思議な距離感と同じだ。

これは、日本を代表する紋章が、菊であるということにも関係しているのかもしれない。


このなんとなくあるのだけど、なかなかそれを言葉で表現できない距離感を作っている空気の正体。

世の中の空気、常識。


ここに自分なりの方法で踏み込む。

ど真ん中を生きる道は、この空気に踏み込んでいく生き方でもある。



【重陽の節句】 重陽の節句は、別名、菊の節句。 今はそんなに習慣が残っていないが5節句のひとつ。


1月7日 人日の節句(七草の節句) 七草粥を食し、その年の健康を願う。


3月3日 上巳の節句(桃の節句)

雛人形を飾り、ちらし寿しやはまぐりのお吸い物を食ベて、女の子の健やかな成長を願う。


5月5日 端午の節句(菖蒲の節句)

五月人形やこいのぼりを飾り、男の子の健やかな成長と立身出世を願う。


7月7日 七夕の節句(笹の節句)

短冊に願いを書き笹に吊るし夢成就を願う。


9月9日 重陽の節句(菊の節句) 菊の薬効により健康を願う。

9月9日は旧暦なので、実際はちょうどいまごろなのだ。


#72プロジェクト 72プロジェクトとは、日本の七十二候に向き合い、生活の中の変化に出逢うプロジェクトです。 そのことで、 ど真ん中を生きる中で、命の縦軸を慮る。 (生まれ育たった風土と自分の関係性)


ど真ん中を生きる中で、未来への絆を深める。 (生活の中の気づきを子どもたちへ伝承)


ど真ん中を生きる中で、今に思いを馳せる。 (営みの中の小さな変化への気づきを察する)


そういったプロジェクトです。

七十二候のパステルアート ここあーと みやばやし ともこ

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