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人の魂のメタファー

  • 執筆者の写真: yamashina shigeru
    yamashina shigeru
  • 2021年5月6日
  • 読了時間: 2分

蛙始鳴 かわずはじめてなく



野原や田んぼで蛙が鳴き始める頃。 とはいっても、蛙の大合唱はもう少し先の夏になるのだろうか。

末っ子って蛙をみたことがあるのだろうか…。 妻に聞いても、「見たことがないんじゃないかな」という返事。

あ、蛙は絶対的に人間の傍にいるわけではない。 そんな当たり前のことに気づいた。

都会と田舎暮らしの違い、それでも幼稚園で習う「カエルの歌」は共通。

そこに、市松のさみしさを感じた。


【蛙】 蛙は生まれてから別の場所へ移動しても、その後必ずもとの生まれた池に戻ってくることから「帰る=蛙 (かえる)」。 また、蛙が「けーけー」と鳴いていることから、「圭」が用いられた。 どちらにせよ、そこに言霊が存在し、カエルは「無事帰る」「お金が帰る」など古くから縁起が良いとされてきた。

古代より、谷間で聞かれる鳴き声から、ヒキガエルを「たにぐく(多爾具久)」と呼び、古事記にも葦原中国の神の一柱として多邇具久が登場する。


不思議なことに、日本以外でも蛙は幸運のシンボルとして親しまれる場合が多い。 死後の世界では魂が水底と地上を循環するという民間伝承を持つドイツでは、水との親和性や冬眠することなどからカエルは人の魂のメタファーとされた。 ノーベル賞の授賞式では参加した学生と受賞者がカエルのようにジャンプする「蛙跳び」の儀式がある。


#72プロジェクト 72プロジェクトとは、日本の七十二候に向き合い、生活の中の変化に出逢うプロジェクトです。


そのことで、 ど真ん中を生きる中で、命の縦軸を慮る。 (生まれ育たった風土と自分の関係性)


ど真ん中を生きる中で、未来への絆を深める。 (生活の中の気づきを子どもたちへ伝承)


ど真ん中を生きる中で、今に思いを馳せる。 (営みの中の小さな変化への気づきを察する)


そういったプロジェクトです。

七十二候のパステルアート ここあーと みやばやし ともこ


七十二候の書 おちゃやれ堂 中井



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