本を忘れず、末を乱さず
よく「本を忘れないようにしないといけない」「彼は本(もと)を大事にしてるな」という会話は多い。
しかし、「末を乱さないように考えている」「彼女は末を乱さないようにしているな」という会話はあまり聞かない。
ここでひとつ問いが生まれる。
今を生きること。
末を乱さぬよう未来を予測すること。
この2つを矛盾なく成立させることは可能か。
つまり、末を乱さないように心がけることと、今を生きることは、成立するのかという問いだ。
ここで考えるべきは、未来予測とはどういうものであるのか。
ということだろう。
希望としての未来なのか。
統計学的な未来なのか。
どれほど正確な未来を予測するか、ということよりも、自分の志を実現するための本気度なのではないか。
本気であればあるほど、多くの人を巻き込むための未来図が必要となる。
自分の志のために、どんな未来が必要か。
人類の歴史は、予測したとおりの未来を目指したわけではなく、自らが求める未来を作り上げてきたのではないか。
だからこそ今を生きる。
また、末(すえ)を乱さずの末とは何か。
それは、自分の死後だろう。
自分の命の後に何を残すか。
残さずとも、乱さない生き方ができるかということだ。
つまり、
未来を予測するとはどういうことか
末とは何か
を考えた場合、だからこそ、「今」を生きることが大切になる。
本を忘れず、末を乱さず、今を生きろ。
そういうことなのだろう。
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