水始涸 みずはじめてかるる
水田の水を抜き、稲刈りに備える頃。 または、草葉が乾いて枯色になった秋の情景そのものを表現している。
植物は、なぜ乾くと茶色になるのだろうか。
これは空がなぜ青いのかという質問と同じようなことなのかもしれないけど。 たぶん、植物が枯れると茶色になる原因、空が青い原因は、科学的に説明することは容易なのだと思う。
でも、多くの疑問を感じる人にとって、科学的な答えを求めているわけではないような気もする。
水が涸れれば、当然、植物は枯れると思うんだけど、人工的に水の管理している作物は別として、水の惑星地球にとって、水がまったく涸れてしまうことは、あまりないのではないか。
河川敷で常に水があるはずの土壌でも、草は枯れる。
水が涸れるよりむしろ、自らの寿命で枯れていくのだと思う。
では、なぜ枯れる必要があるのだろうか。
【涸】 涸れる…水がなくなる。涙が涸れる。才能が涸れる。 枯れる…作物が枯れる。深みを増す。円熟度が増す。
涸れるは、命の源自体がなくなるという意味あい。 枯れるは、時間の経過によるマイナスの変化だけではなく、その変化を味わって初めて出現するプラスの側面も表現している。
#72プロジェクト 72プロジェクトとは、日本の七十二候に向き合い、生活の中の変化に出逢うプロジェクトです。 そのことで、 ど真ん中を生きる中で、命の縦軸を慮る。 (生まれ育たった風土と自分の関係性)
ど真ん中を生きる中で、未来への絆を深める。 (生活の中の気づきを子どもたちへ伝承)
ど真ん中を生きる中で、今に思いを馳せる。 (営みの中の小さな変化への気づきを察する)
そういったプロジェクトです。
七十二候のパステルアート ここあーと みやばやし ともこ
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