top of page

自分への嘘

4月23日
読了時間: 5分

未来を創ろう(2)


「経営はロックだぜ!」

鳩居堂コンサルティングオフィス 代表の奥田 博一さんとのど真ん中名刺づくり。

まずはワークシートを軸に対話をはじめます。


▼鳩居堂コンサルティングオフィス




前回までの振り返り


奥田さんのやるべきことは、企業課題を解決していくこと。

その中心軸にあるのが、新規事業開拓だ。

これは、奥田さん自身の原体験に基づいています。


新規事業に取り組むことで、これまで見えていなかった外部環境と内部環境が見えてくる。

すると視点と視座が変わり、もう一歩深いところにある企業課題に気づける。


同時に、視点と視座が上がることで、人が成長する。

人が成長すれば、企業も元気になっていく。


そういったサイクルを生み出していきたい。


そんなお話でした。


そのうえで、奥田さんにとっての wants(ワクワク)を聴きます。



(奥田)

自分たちも気づいていない可能性を掘り起こすことで、人が喜び、元気になっていくこと。

支援している会社や人はもちろん、新規事業であれば、そこに新たに関わるお客様も元気にすることができる。


自分が過去に経験したような体験を、みんなにもしてもらいたい。



(山科)

ぼくだけの感覚かもしれないが。


課題 → 新規事業 → 成長 → 課題 → 新規事業 → 成長


このサイクルを進めていくと、

「そもそも資本主義はどうなんだろう」という問いに近づいていくのではないか、と感じている。


視点・視座を上げ続けていくと、

「成長し続けることは本当にいいことなのか」

「幸福とは何か」

「資本主義経済で正しいとされていることは、本来どうなのか」


といった、より根本的な問いに行き着くように思う。


そうなると、次に何をすべきか頭では理解していても、ブレーキをかけてしまう自分が現れる。



(奥田)

その感覚は分かります。

ただ、自分はブレーキではなく、アクセルを踏むタイプかもしれない。



(山科)

ブレーキを踏むと思うことは、きっと、ぼく自身の課題なんだろうなと思っている。


ブレーキを踏もうとする。

一度踏みとどまろうとする。

「成長していくことが、本当に幸せなのか」と本質的な問いに興味が生まれる。


それは一見、広い視座を持っているからだとも言えるけれど、その裏側には「恐れ」があるのかもしれない。


視座が高いことを理由にして、自分の責任から逃れようとしているのかもしれない。



(奥田)

ぼくは、もう少し本能的な感覚で動いている。


生物として、戦わなければ死ぬ、という潜在的な意識がある。

だからアクセルを踏む。

ただ、それは「失敗してもいい」と思っているからかもしれない。


一方で、失敗したくない領域があるのも確かです。

その領域では、山科さんと同じような選択をするかもしれない。


その失敗したくない領域では、結論を出したくない。

だから避ける。

先延ばしにする。


新規事業開拓のように、新しい領域であれば、失敗してもいいと思える。

でも、自分が積み上げてきた領域に対しては、違う。


ここでアクセルを踏んで失敗することが怖い。

だから踏まない。


「これはこのままにしておこう」と。


そういう側面もあります。

自分の中に、絶対に壊したくないものがあるのだと思います。



(山科)

領域が分かれているのも面白い。

どんな人であっても、すべてにアクセルを踏むことはないはずだと思う。


奥田さんの言う、先延ばしにする感覚もよく分かる。



自分の中で、向き合うのをやめていること、先延ばしにしていることがある。

なぜ先延ばしにしているかというと、「そうしたほうがいい」と自分では思っているから。

今、結論を出すよりも、5年先、10年先に先延ばしするほうが正しいと感じている。


これは論理では説明できないけれど、直感的にそう思っている。


もし今答えを出すと、いろんなものを手放し、崩壊させる可能性がある。

だから一旦保留する。


自分の中の判断を最近まで、そう思っていた。


でも、最近その正体に気づいた。

「そう思いたいから、そうしているだけ」だった。


直感に確信があるのではなく、自分に嘘をつき、それを正当化していたのだ。



(奥田)

ぼくもまったく同じです。

毎日、それと向き合っています。



(山科)

その心の動きに気づいたとき、「ヤバい」と思った。


自分で自分に嘘をついて、その嘘を本物として信じている状態。


嘘をついているのは自分なのに、嘘をついていることを忘れてしまう。

気づけば、嘘が自分の中の真実になっている。


すると、思い込んでいるから不安はない。

でも、その構造に気づいてしまった。



(奥田)

分かります。まったく同じです。

そういう弱さも、嘘をつく自分も含めて、自分なんですよね。


矛盾だらけで、欠陥だらけ。

それが人間なんだと思う。


人は死ぬまで悩み続ける生き物。

結局、正解はない。



(山科)

こういうテーマに向き合うと、弱さをさらけ出しているように見られがちですよね。

でも実際は、強くあろうとする姿なんだと思う。


ただ、社会の中では、こうした弱さの吐露はネガティブに捉えられやすい。

「言わないほうがいい」という空気がある。


そのこと自体が、子どもにも大人にも影響している気がします。



(奥田)

本当は、人間なんてその程度のもの。

そこを認めないといけないはずです。


聖人君子を基準にすると、どうしても不完全に見えてしまう。

でも、みんなそんなに立派じゃないし、不完全なんです。


心の中では、みんな分かっているんじゃないかと思う。

だから、こうやって対話すれば伝わる。



(山科)

子どもたちは、大人以上に気づいているのかもしれない。

だからこそ、しんどくなる。


先生を見て気づく。

大人の言動を見て気づく。


「なんで、みんな嘘をついているんだろう」と。



つづく。

コメント


bottom of page