ゼロ
- yamashina shigeru
- 4月8日
- 読了時間: 4分
歩く
マジで人生が変わる習慣
池田光史 著
読了

10年以上前に、ニューバランスのミニマスシリーズのシューズに出会った衝撃は今でも忘れられない。
長年探し求めていたシューズに出会った感動。
クッションがほとんどない、裸足感覚のシューズだ。
3足ぐらい履き続けたとき、急にミニマスシリーズが生産中止となった。
これはすごく落ち込み、なんとか復刻してもらいたいとニューバランスにメッセージを送った記憶がある。
世界は、厚底ブームへとシフトしていった。
そのあと、どうなったか。
杵屋の「無敵」に出会ったのだ。
それからというもの、ずっと「無敵」を愛用している。
しかし、こちらも最近雲行きが怪しくなってきてる。
品不足が続いているのだ。
そんな中、ニューバランスからミニマスシリーズが復刻するというニュースを聞いた!
期待が高まるが、今のところ自分の中では「無敵」が最強だ!
もう10足ぐらい履き続けている。
さて。
本書の内容を少しだけ抜粋したい。
アイデアは呼ばれることなくやってくる。森の中を歩いているときに。(ベートーヴェン)
「歩く」ことの大切さを多くの事例を紹介しながら解説してくれている。
「歩く」×「自然」から、日常の思考から解放され、スペースが生まれる。
するとコールを聴きやすくなるにちがいない。
社会に大きなインパクトを与えた実業家は、このことを知っている人が多くいた。
昨年鑑賞した映画「地球交響曲第9番」も、ベートーヴェンのエピソードが中心に語られており、同様なメッセージを受け取った。
ぼくはどんな未来を望むのだろうか。
ベートーヴェンからのメッセージのおかげで、イメージできた世界がある。
自分の身体を通した五感から届く声と、自然の営みの中にある音を重ね合わせ「いまに在る」力とひとつになり、素直に生きる。
50年先、100年先に、そういった世界観が広がるっているといいなと思う。
これは、ど真ん中エディットワークをするときに紹介させてもらっている。
本書の内容に戻る。
二足歩行をする人類にとって、「歩く」という行為はすごく重要なことである。
人類の足裏には、複雑に多くの情報をキャッチし処理する能力がある。
よりオシャレに着飾るための靴が開発される。
より早く走るためのランニングシューズが開発される。
楽に歩ける、楽に走れる。
ビジネスマナーとして、オシャレとして。
シューズはどんどん開発されていく。
しかし、シューズによる足のケガは減らない。
大手資本が参入し、一度始まったら急に止めることができない慣性の法則の中、シューズはより厚底に。
科学技術が人類を幸福にするという信仰は、間違っているわけではないが、本来備わっている身体能力を奪う結果になっている。
本末転倒。
これは、シューズ業界だけの話ではないのかもしれない。
幸福と身体感覚には大きな関係性があるにも関わらず、幸福と身体感覚が切り離されていく。
本書では、シューズ業界の中に一石を投じ、起業した「ALTRA」の起業ストーリーが描かれていた。
ALTRAのホームページにはこのような文章が掲載されいている。(抜粋)
私の父は学生時代にアメリカンフットボールで膝を故障してしまい、医師からは「もう二度と走る事は出来ないだろう。」と言われていました。
その後、父は独学で膝に衝撃のかからない走り方を学び「ヒールストライク」のしない走り方を実践するようになりました。
それを続ける事でだんだんと走れるようになり、メジャーなマラソン大会で入賞出来るほどまでになりました。
そして現在はシューズの専門家としてロッキーマウンテンにランニングショップを持っています。
ランニングショップをオープンしてから20年経ちますが未だに運動学的に自然で「正しい」シューズは存在せず、クライアントに対して最適なシューズを提供する事が出来ないでいました。
我々は沢山のリサーチをし、その結果「自然な体の動き」を実現させるために「ヒールストライク」を最小限に抑える靴にたどり着きました。
コンセプトは「自然な走り方」ができる究極のシューズ。
その後、様々なエキスパート達と共に試行錯誤を繰り返し、我々の熱意が一つのシューズ「ALTRA Zero Drop シューズ」を作り出しました。
本書には、「ALTRA」の企業バリューの言葉が紹介されています。
自分自身と周囲の世界をより深く知るために、動こう。 Move to discover more of ourselves and the word around us.
とても共感する言葉だ。
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