第1講 挨拶
ちょうど妻が
「私の目標が決まった」
と話してきた。
「人を愛すること」
そのことを友人に話したところ、
「そしたら自分のことも愛してるんやね」
「そう、自分のことがめっちゃ好きやねん」
そんな会話をしたそうだ。
正直、ぼくは今まで妻がここまで自分のことが好きだと発言したことがなかったので、驚いた。
妻は、志を立てたのだと、うれしくなった。
ぼくは「人を信じ切れるような人間になりたい」という志を抱いている。
これは子どもたちと関わることで生まれた志だ。
ただ、妻の姿勢を見ていることで、まだまだ思考や覚悟が足りないかもと思えてきた。
これはもう一度自分に問いかけてみる大事なタイミングのように感じた。
今回の「挨拶」では、因縁という言葉が書かれてある。
実際世の中のことは、すべてが因縁でありまして、どこで誰と共に過ごすか、すべては因縁であって、深く考えれば、自分の力で得たことは何一つとしてないのです。
お互いにこの因縁のもつ無限の意味をよく考えて、深くこれを生かさなければならぬ。
これは、今の情報が溢れ、容易に会いたい人にあえる時代になったからこそ、忘れがちなことだ。
因縁を大切にできる生き方を、今よりももう少し考えていきたい。
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