top of page

明弁

更新日:2022年7月21日

第26講 仕事の処理


充実した生活とは、自分のなすべき仕事の意味をよく知り、あたかも流水の淀みなく流れるように、次々と処理をしていくこと。仕事の処理をもって、自分の修養の第一義だと深く自覚すること。雑務などない。

その上で、仕事の進め方について

①まず着手する。

②一度着手した仕事は、8割方の完成度を目指し一気に仕上げる


これが大事であると。

これは以前この講を学んだ時から常に意識していることだ。

 

今回気になったのは「明弁」という言葉だ。



明弁とは

「中庸」にある言葉が語源のようだ。


博く之れを学び、

審(つまびら)かに之れを問い、

慎んで之れを思い、

明らかに之れを弁じ、

篤く之れを行う。


「誠」を得るには五つの方法

①博学 読書や経験のみならず、共に学ぶ友を思いやる中で気づく学び

②審問 師や友に問う、また歴史に学び問う。

③慎思 自分の心に問うて思い深める。

④明弁 ①②③で得た気づきの差分を理解し、統合または立体的な視野をえる。

⑤篤行 得た気づきを実際に実行し、体得する。



仕事の処理を流水のごとく進めていくには、優先順位をつけ、どれを先に着手するかを理解する必要がある。そのためには、どの仕事が優先順位が高いのかを説明できること。

その説明が道理にかなっていること、つまり、明弁できることが重要だと。

 

「明弁」の本となる自分の軸が必要だということだ。

そして自分の軸は、博学、審問、慎思を繰り返して得た気づきだということ。


まとめると、

自分のなすべき仕事を次々とこなしていくためには、優先順位を理解すること。

優先順位を理解するということは、そこに明弁できる知があること。

明弁とは、博学、審問、慎思を日々繰り返しできているかということ。


つまり、仕事の処理の向き合い方は人生の修養につながるということだ。

最新記事

すべて表示
不滅の火は、誰のものか

修身を学ぶ会富山 第3講 古人に学ぶ 森先生の言葉に触れると、自然に心が熱くなる。 われわれがこの二度とない人生を、真に徹底して生き抜こうとすると、何よりもまず古人に学ぶ処がなければならない。 偉人とは、永い生涯を、真に生命がけで徹底的に生き抜いた人々だ。...

 
 
 
言葉の奥にある重みにたどり着く。

修身を学ぶ会富山 第7講 大志を抱け 「立派な先生になる」など、ていのよい逃げ言葉だ。 今回は、この言葉に心が動いた。 便利な道具が目の前にあると、どうしてもそれに頼ってしまうものだ。 そのひとつに、AIがある。 言葉にできそうで、できないこと。...

 
 
 
意図せず世代を超える

修身を学ぶ会富山 修身教授禄続 第2講 立志 「死後に生きる」というテーマに対して、すごく共感していた時期があるのだが、一度躊躇した時がある。 「人生二度なしという覚悟で生きているが、死後に何かを残す生き方は選びたくない」 そんな声を聴いた時だ。...

 
 
 

Comments


bottom of page