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省みる

久しぶりの親子論語塾

はじまりの書は「吾日に我が身を三省す」の省。


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「省」

はぶく

かえりみる

本末転倒、本を正す。

ど真ん中を生きること。




子曰わく

歳寒くして

然る後に松柏の彫むに

後るることを知る


年末にふさわしい章句の紹介から。

寒くなってきて、広葉樹の葉は落ちるが、針葉樹の葉は青々と残っている。

その違いにはじめて気づく。


これは人もそうなんだというたとえ。

普段はみんな差がないように思えていても、緊急なときに、初めてその人の本性が分かる。


何か問題が起きたとき、自然災害が起きた時、どう判断して動くのか。

それは普段では分からない。


では、そういった必要な時に、必要な動きができる人になるためにはどうすべきか。




先生が子供たちへ質問をしました。


「小学生1年生から6年生まで、一人ずつの縦割り班をつくったとします。」

「あなたは6年生で、その班のリーダーです」

「ひとつの課題をクリアするために協力して、他の班と競い合います」


「そして、残念な結果に終わってしまいました」

「あなたはメンバーになんて声をかけますか」


「振り返ると、3年生の子に分担した仕事が終わらなかったことが原因でした」

「さあ、あなたは3年生の子に、なんて声をかけますか」



同じような質問を大人にも子供にも考えてもらうそうです。

質問の答えの8割以上は、「リーダーとしてうまくまとめられなかったことの思い」だということ。

「役割分担をうまくできなかった」

「もっと声をかけてあげたらよかった」

「メンバーの声に耳を傾ければよかった」



他人のせいにするのではなく、自分はどうか問う姿勢。

大切なのは、この気持ちをずっと持ち続けること。

すでに自分の中にある「仁」を思い出すこと。

すでにあるものに、目を向ける。


その気持ちがちゃんと育んでいれば、大変な状況になっても、慌てずに正しい判断ができるようになる。



子曰わく

仁遠からんや

我仁を欲すれば

ここに仁至る


「仁」は特別なもの、手の届かないような遠いところにあるわけではない。

あなたが「仁」が必要だと求める気持ちがあれば、すぐあなたの中の「仁」は至る




「論語などまったく学んだことのない友達と一緒にいるときには、どうしたらいいですか?」

こんな質問もよくされるそうです。


子曰わ

ならず

隣りあり


徳を求める道は、ひとりぼっちだと思う瞬間もあるかもしれない。

しかし、決して一人ではない。

同じように道を歩む仲間が集ってくる。

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当下一念

朝活大学素読会 大學の道は、明徳を明らかにするに在り。 民に親しむに在り。 至善に止まるに在り。 止まるを知りて后定まる有り。 定まりて后能く靜かなり。 静かにして后能く安し。 安くして后能く慮る。 慮りて后能く得。 物に本末有り。 事に終始有り。 先後する所を知れば、則ち道に近し。 今回は、この後半の箇所について。 物に本末有り。事に終始有り。先後する所を知れば、則ち道に近し。 物事には必ず本と

 
 
 

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