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いそしむ

「大和心」で生きる

吉川 竜実 著

読了




心にとまったところを少し紹介する。


日本人は、「something great」ではなく、「anything great」または「everything great」を信仰する民族という風に表現できるかもしれません。

これまで「something great」という言葉に違和感を覚えたわけではないのだけど、こんな風に表現してもらうことで、すごくスッキリした気分になれた。

something であり、anythingであり、everthing なんだろうな。


何かひとつに縛られている世界から解放させてくれる。

世界を広げてくれた。

 

 

天上界が不調和な状態であれとすれば、地上界における自然の摂理に則った人の暮らしぶりや祭りで、天上界にも調和をもたらすことができる、という考え。

天も地も、神も人も、絶対的な上下が存在するわけでもなく、神にも欠点があり、悩みがある。

おたがいさまな関係で、調和をもたらすことができる。


まさに、「anything great」であり「everything great」だという考え。

この考えは、意識せずとも日本人であれば理解できることなんだろうし、実はそれは「曖昧な」生き方のように思えるが、すごく豊かな考えだ。



この延長線上に「働くこと」の意味にも通じる。


「勤しむ(いそしむ)


「勤」という字は「菫」と「力」の2つの字が合わさって出来た漢字。

「菫」は柱状に固めた土を、「力」は強い腕を表していて、「人間が土地の神様を祭るために土をこねる様子」から「勤」という字が生まれた。


勤しむとは、自発的に働く、心を込める、毎日コツコツと積み上げる。

そんな意味が含まれている。


語源からもわかるように、神々と人との調和を図り、助け合う行為としての意味でもある。

日本人にとって「働く」とは、勤しむ行為に近い。

土地の神様を祭るということを考えると、「働く=勤しむ」ことは、土地に根を張るための行為のようにも思える。




玄関先や出入り口で「ごめんください」「お邪魔します」という挨拶は、人に対してあいさつしているだけではなく、「空間」に挨拶しているようにも思える。

「間」を大切にする日本人の心を感じることができる。


意識したことはなかったが、「間」と言葉を交わす行為。

「間」と共に生きる民族なのかもしれない。




文末に良寛の辞世の句だといわれている言葉を紹介されていた。


うらをみせ

おもてをみせて

ちるもみぢ


今の季節であれば、桜の花びらも同じように散る。

しかし、晩秋の紅葉の散り様をイメージするこの句は、桜と全く違う趣がある。


なぜか、散りゆく紅葉は山の土の色に近い赤色となっており、やがて土に還り、循環する景色まで感じることができる。

 

素敵な句だ。





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