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執筆者の写真yamashina shigeru

優しい人

サクラ咲け

優しき先生への道

喜多川泰著 読了



優しさとは、目の前の人のために、昨日の自分よりも1mmでも成長しようとする気持ち。

では成長するためには何が必要か。

主観と客観、具体と抽象を行き来する力。

それは慮る力なのかもしれない。


自分一人で頑張ることが成長にならない。

相手の立場に立ってみる。

相手の視線で考えてみる。

自分を客観視する。

自分の目線、言葉、行動が、どんなメッセージになっているのかを考えてみる。

この世界のことに心を広げていくことなのかもしれない。


そのための最初の一歩ってなんだろう。

論語にこんな章句がある。

 

我、仁を欲すれば、斯に仁至る

われ、じんをほっすれば、ここにじんいたる


「思いやりの心」が必要だと思えば、そう思えた時点で、あなたの心には思いやりが芽生えている。

 



優しき先生への道


「優」という漢字の語源を調べてみた。



優=人+憂 から成り立っている。

憂=百+心+夊(頭と心と足を引きずっている様子)

優とは、「喪に服した人が悲しみに打ち沈んで、足を引きずって歩いている様子」を表しているそうだ。


つまり、「優」とは心配事で心と頭がいっぱいになってしまっている人のことを指す。

何か普段の「優」のイメージとは随分と違いますよね。

 


しかし、それは悪いことなのか。



喜多川さんの本には、こんな風に書かれていました。

「自分は先生に向いていない」

「もう辞めたい」

そんな風に思う先生こそ、先生の才能があるんだと。

 

それはつまり、優しいから。

生徒のことを心配し、自分のいたらなさを嘆いているから。

 

その優しさが、成長の力になる。

それこそ、「先生」に必要な才能なんだと。

 

成長する喜びを共有したい、伝えたいという情熱こそ、生徒の心に火を灯す。



その成長しようとする心に力を与えるものは何か。

それが「読書」だ。

本を読む習慣の大切さが、最後に書かれてある。



おススメの1冊です。


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