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欲深い人

マネーバイアス

ピーター・カーニック 著


13番目の嘘

お金を愛することが諸悪の根源だ


「お金を愛する」ということを別の表現にするなら、「欲深い人」と表現できるのかもしれない。

本書では、「欲深さは悪を生み出すのか」という問いが書かれてある。


欲深さが悪なのではない。

見るべきは、なぜ欲深さによりお金や権力に執着するのか

この原因を考えること。


本書では、「愛の欠乏」だと書かれてある。

お金や権力に執着するのは、愛の欠乏を埋めるための行為だと。


人として最低限もっている欲深さは、さほど問題にはならないし、その力が創造力となることもある。

しかし、愛の欠乏を埋めるために、報われない肥大し続ける欲深さを問題視しているのだと思う。



これまでの章でみてきたように、お金はそのものに価値があるというより、お金が循環することで価値が生まれる。


にも拘わらず、欲深さゆえ、貯めこむ、独り占めにしようとすると、社会全体の価値が下がってしまう。

結果的に自分の首を絞めてしまう。


だからこそ、本書では大胆な提案をしている。


欲深い人に対してこそ愛とともに手渡すのです。
「貧しい人や困っている人に与えよ」とよく言われてきました。しかし、今の時代には「富める人や欲深い人に対してこそ手渡そう」という呼びかけが、恵みをもたらしてくれるかもしれません。

この発想は、これまでなかったのではないか。

最初の文章「欲深い人に対してこそ愛とともに手渡す」というのは、「お金×愛」というカタチとして手渡すということだろう。

しかも、欲深い人=愛が欠乏している人へ。



まず「愛」と何か。

ここを真剣に考える必要がありそうだ。


その上で、「お金」と「愛」は切り離せない関係のはずで、その関係を維持した状態で手渡すためにはどうすべきなのか。



本当に些細なことなんだけど、ひとつ実践していることを思い出した。

ぼくが10年近く愛用しているランニングシューズがある。


埼玉県にある「きねや足袋株式会社」が開発した足袋ランニングシューズ「無敵」だ。

この靴に慣れてしまうと、もう他の靴でランニングすることは考えられない。

これまで10足以上購入している。



この靴は、アマゾン、楽天市場、自社サイトなど、いろんなところで購入することができる。

ECサイトで購入する場合は、ぼくはほとんどアマゾンを利用するのだが、このシューズを購入するときだけ、きねやの自社サイトから必ず購入するようにしている。


簡単なのはアマゾンからの購入なんだけど、購入までの流れとか入力が面倒でも自社サイトから購入している。

正直、アマゾンだろうが、自社サイトであろうが、管理しているところは同じなのかもしれないが、ぼくのシューズ愛を伝えるためには自社サイトだろうと、勝手に思っている。

いつも、「このシューズが大好きです」という気持ちを込めながら注文している。

そして、発注メールをみた担当者が

「またこの人からだな、森と書いてシゲルと呼ぶんだよね」

とか思ってくれたら最高なんだけど、とか妄想している。


この例が、お金と愛が結びついているとは言い切れないことは分かっているが、ぼくの中では結構大事なことだ。



逆の立場で考えると。

自社の商品を販売するときに、販売する側が、購入者の愛を受け取ることができる工夫ってあるのだろうか。


商品の販売に対して、愛を届けやすい、受け取りやすい設計を効率化を省いて本気で考えてみる。

ここは、丁寧に考えてみたいテーマだ。



最後に。

ヤマシナ印刷で作家さんの展示会を開催中で、そのひとつの作品を紹介したいと思う。


「物語の途中で」

きたやまちえこパステル画展


赤いココロの木
赤いココロの木

ちえこさんとは、絵本をもっと手軽に制作できるためのサービスを協力しあっている。





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