top of page

済んだ心

これは、妻が4人目の子を身ごもっているときの話。



妻が妊娠中にもかかわらず、左手首を折るというケガをした。

 

妊娠中であるということで、普段でも自分の身の回りのことをすることさえ厳しい状態なのに、口と右手を利用して、出来る限り自分の力で家事を行っている。

もちろん、出来ない動作の補助はする。


その時、妻は素直な声で「ありがとう」という。

それは、僕や子どもたち、誰であろうと全く同じ調子のありがとうだ。

 

本来ならば、痛みと不自由さでストレスをかかえて、心が重くなるはずだ。

しかし、ケガをした後の方が、澄んだ心になっている気がした。

 

「右手がこんなに動くことに感謝しかない」という。

そして、ケガしたことの意味と、ここにどんな学びがあるかを真剣に考えている。

 

常に道を取り組み、一つ一つの家事を心をこめて丁寧にする妻。

 

妊娠中は、何とも言えない幸福感があると、妻は言う。

これは妻だけではなく、世の中のお母さんすべてに、「ありがとうございます」と頭を下げたい。


最新記事

すべて表示
不滅の火は、誰のものか

修身を学ぶ会富山 第3講 古人に学ぶ 森先生の言葉に触れると、自然に心が熱くなる。 われわれがこの二度とない人生を、真に徹底して生き抜こうとすると、何よりもまず古人に学ぶ処がなければならない。 偉人とは、永い生涯を、真に生命がけで徹底的に生き抜いた人々だ。...

 
 
 
言葉の奥にある重みにたどり着く。

修身を学ぶ会富山 第7講 大志を抱け 「立派な先生になる」など、ていのよい逃げ言葉だ。 今回は、この言葉に心が動いた。 便利な道具が目の前にあると、どうしてもそれに頼ってしまうものだ。 そのひとつに、AIがある。 言葉にできそうで、できないこと。...

 
 
 
意図せず世代を超える

修身を学ぶ会富山 修身教授禄続 第2講 立志 「死後に生きる」というテーマに対して、すごく共感していた時期があるのだが、一度躊躇した時がある。 「人生二度なしという覚悟で生きているが、死後に何かを残す生き方は選びたくない」 そんな声を聴いた時だ。...

 
 
 

Comments


bottom of page