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執筆者の写真yamashina shigeru

湯治効果

ソース原理についてVOL5


行動科学研究所所長、岩田洋治さんと、ソース原理について対話させていただきました。


▼行動科学研究所

個人と組織のエンパワーメントをサポートする。



(山科)

これまでのお話が、ど真ん中名刺のワークショップの内容とすごくリンクしているなと感じる。


感想として、「センス&レスポンシブル」は2段階あるのではないか。

(すみません、動画ではコール&レスポンシブルと言っています。そして、2段階あるといいつつ、話をまとめることができなかったので、こちらでは本当は言いたかったことを記します。)



センス&レスポンシブル

感じて、反応する。


1段階目のセンス&レスポンシブルは、与えられた仕事を「承る」ことができるかどうか。

ソース原理的には、ここには「コール&イニシアチブ」が必要となる。

つまり、与えられたからという理由だけで承るのではなく、いのちの声に耳を傾け、聴こえてきた声に従い、そして一歩踏み出しているかどうか。

サブソースにならなくても、サポーター役として関わるとしても「コール」は重要だと思う。

 

この1段階目は、先に他者からの「頼まれごと」「依頼」「ご縁」があり、後から「コール」を聴くことになる。

それは間違いかというと、そうではないと思っている。

この順序の矛盾をなくすことができるのが人間の特性というか、「物語を創造する力」なんじゃないか。

そして、物語を創造する力を活かすには「承る力」が必要になる。



次が2段階目のセンス&レスポンシブルだ。


これはど真ん中エディットワークでは「実践」という言葉で表現している。

大事なのは「行動」と「実践」の違いを理解すること。

行動とは、まず目標があり、それを達成するための計画がある。その目標と計画の中で動くことが行動。

ところが実践には、目標が事前に準備されているわけではない。今自分の置かれている情況を鑑みたときに、なすべきことをなす。

まさに、実践とはセンス&レスポンシブルと言えるのではないか。



少し具体的な話に戻すと、1段階目で仕事を「承る」

すると、承ってはじめて見える景色、はじめて聴こえる声の存在に気づく。


この仕事に承ったからこそ気づいた社会に埋もれている課題は何か

この仕事に承ったからこそ気づいた自分の内面にある喜びは何か


この小さな声に出逢い、「だったら、これをすればいいのでないか」と、反応し動く。

これが実践であり、2段階目のセンス&レスポンシブルだと思う。



そして、洋治さんが指摘された通り、大半の組織は、1段階目のセンス&レスポンシブルは、半ば強引にも承るように組織からエネルギーを注がれるにも関わらず、2段階目のセンス&レスポンシブルは、勝手な真似はするなと許可されない、または、許可されない空気が存在する。

ここに大きな問題があるように思う。




(岩田)

まさに、クリエイティブ・フィールドをつくるソースの役目は重要です。


いままでは、あまりそういうふうになってない。

単に役職的に上にいる人がもっているのは目的。

目的とは利益をあげること。

そこには存在目的がない状態でずっときている。


「やってみよう」と動き出した人間が組織にいた場合、それを喜んでくれる人がまわりにいるかどうか、それに気づいてくれる人がまわりにいるかどうか、これがすごい重要。

そういう環境をつくっていくことが大事。


それは誰がつくるかといえば、ソースになる。



僕自身は、このソース原理の二日間にわたるセッションに参加して、行動科学研究所のビジョンとは何なのかを考える機会をいただいた。


それは、「人がエンパワーメントするクリエイティブ・フィールドをつくること」。

それが、家庭でも地域社会でも、教育現場でも、企業の組織の中でもいい。


なぜそれがしたいかといえば、それがないから。



働き始めた当初は、ものすごい情熱やビジョンをもっていたとしても、その目の輝きが時間と共に失われていくことはなぜか。


それはクリエイティブ・フィールドがそれを育むものになってないから。

もし、クリエイティブ・フィールドがいい磁場になれば、湯治効果のように、炎が消えかかっている人が、元気になれるはず。


僕自身は、今、クリエイティブ・フィールドという言葉がすごく重要で、それを如何につくっていくかがメインテーマになっている。



心理学的にいうと集合的無意識であり、ひとりひとりの無意識を掘り起こしていくことがど真ん中だと思うのだけど、そのさらに奥にあるもの。

これまでは、空気感や心理的安全性、風土といった言葉で表現されていたが、それをクリエイティブ・フィールドという新しい言葉で表現していることが、すごい。

磁場であり、何かを呼び起こしていく感覚、湯治というイメージを伝えやすい。


それに触れた人たちが、自分は本当はこれをやりたかったんだと気づき、勇気ある一歩を踏み出し、そしてそれを一緒に何かを創っていく。

その元になるもの(湯治効果のあるクリエイティブ・フィールド)を創っていくことこそ、すごい重要だと思う。


そして、大きなものを動かしていくためには、たくさんの盟友が必要になる。


つづく。


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