すべては1人から始まる
トム・ニクソン 著
この本をベースに勉強会をしています。
第3回目の勉強会の様子
今回の範囲は、
エネルギーを注ぎ込むソースの役割
「アイデアをイニシアチブに変えていく」から「お金からは何も始まらない」まで
アイデアをイニシアチブに変えていく
アイデアを実現するためには、組織に属することではない。
イニシアチブを立ち上げるか、それに参加することになる。
ほとんどの場合、何かをやろうとすると組織が必要だとおもうのだけど、そうではなく、イニシアチブを立ち上げるか、それに参加することなんだと。
本書では、既存の「組織」と「ソースになる」「イニシアチブを立ち上げること」は全く違うものとして、対極に表現しようとしている。
ここが大きなテーマになっている。
ここでボクが今参加しているイニシアチブを書き出してみよう
・みたらしソース部(仮)…ソース原理を活用して組織のあり方を学び、ど真ん中の組織開発に役立てていく。
・はちみつうか…ヤマシナ印刷養蜂部として採蜜したハチミツを現金ではなく物々交換で流通させる実験を通じ、お金とサービスの関係性を学んでいく。
・ヤマシナの駄菓子屋…会社と地域の子供たちとの接点をつくり、機会が生まれれば、多様な働き方を表現する場を創っていく。
・オリジナル絵本製作…社内に上製本ができる環境と知識の蓄積を目的とし、小ロットの上製本の絵本製作のニーズに応えていく。
などなど。
どれも順調に推移していることと苦戦していることがある。
イニシアチブを立ち上げる
客観的な真実を描く物語を見つけるより、アイデアを実現させる環境づくりに役立つ物語を見つける。
ここでも、物語の力について語られている。
客観的な事実を重んじられる社会だが、それ以上に、アイデアを実現させる環境づくりに役立つ物語を見つけること。
<先日行われた読書会での話>
稲盛和夫の著書の中で語られた「足るを知る」という話の中に、心に留まった言葉があった。
「ライオンはお腹がいっぱいになると、獲物を捕まえない。」
この言葉を聞いても、特に驚くことはないのではないか。
自然界ではそうだろうなって想像できる内容だ。
この言葉が伝えているのは、動物はそのような判断で行動するが、人間は違うということ。
足るを知るということの難しさについてだ。
この文章を読んだときにあるビジョンが沸き起こった。
普段仕事場には、発達障害の子供はいない、介護の必要な老人もいない、赤ちゃんもいない。
それは、職場にそのような人がいると、気になって仕事の効率が下がるからだ。
ひとつの目的で集まったメンバーが、特定の場所に集まり、その場のルールに従って仕事を進める。
そこに他の目的をもったメンバーがいると、混乱を招いてしまう。
でも、それは自然な状態なのだろうか、足るを知るとはどういうことなのか。
たとえば、そういった多様な人が共にいる環境の中で、仕事の効率が優先されるのではなく、その環境に適応することが優先順位が高く、今できる方法で仕事を進める。
そんな職場を実現するために、イニシアチブを立ち上げることもできるのではないか。
そのときに必要となるのは、まさに、アイデアを実現させる環境づくりに役立つ物語を見つけることになるはずだ。
たとえば、AIを代表するような最新の科学技術を活用することで、今までと同じ生産性を維持させながら、余裕のある職場をつくっていく物語。
たとえば、発達障害のある大人が、これまでどんな壁にぶつかりながら仕事をしてきたか、その中で同じ境遇の人たちが才能を発揮できる環境を創っていく物語。
イニシアチブを立ち上げる方法
もしリスクを背負ってイニシアチブを立ち上げたとするのなら、そこに明確な「始まり」がある。
そして、「エネルギーシフト」としか表現できないようなものが自身の中で起こる。
上記で述べた、今ぼくがソースとして関与しているイニシアチブ(養蜂、駄菓子屋、勉強会)を立ち上げた時、明らかに明確な「始まり」があり、「エネルギーシフト」が起きた。
養蜂であれば、養蜂の師匠に会いにいき、「養蜂教えてください」と頭を下げた瞬間があり、未知のワクワクするエネルギーが身体から沸き起こったこと。
地元の中学校から、働く意味についての講演を依頼されたとき、働くとは全く難しいことではないこと、夢を実現させることは覚悟ひとつでその瞬間からチャレンジできること、そんなことを伝えたいと思った瞬間が始まりで、その具体例を伝えるために、1日で駄菓子を仕入れ、売り場を作って駄菓子屋始めたこと。「ほら、ぼくもできたよ」って言葉を伝えるために。
はじまりの瞬間、エネルギーシフト。
ソースとしてイニシアチブを立ち上げるということは、この2つは明確に自覚できる。
つづく。
Comments