絆徳経営のすすめ 清水康一朗 著 読了
「絆徳経営」とは何か。
ひとことで表現すると、 「お客様、社員、社会に対してよいことを実践し、絆を結ぶ」
ということ。
さらには、この繰り返しで、三方が豊かに成長する経営ということになる。
つまり、ピラミッド型から、三方と自社を加えたダイヤモンド型へ。
そして、ダイヤモンドのカタチの4つの角を頂点に、同心円的に成長する。
そのことで角が丸くなる組織ということ。
ポイントは、お客様と、社員と、社会と、絆を結んでいくことを常に考えた経営をしていくこと。
しかし、多くの人は、なぜか絆と真逆の選択をしてしまう罠に陥りがちだという。
これは、その人の価値観や世界観から無意識に選択してしまっている状態。
なので、まず、どんな罠があるのかを知ること。
ここがスタートラインだ。
これが7つの罠だ。
1,「愛情」より「心の傷」を選ぶ 2,「感謝」よりも「不足」を選ぶ 3,「幸福」より「正義」を選ぶ 4,「信じる」より「疑い」を選ぶ 5,「理解」より「批判」を選ぶ 6、「与える」より「受け取る」を選ぶ 7,「全体」より「部分」を選ぶ
個人的には、3,7は、結構意識しないと簡単に罠に落ちそうだと感じた。
ど真ん中エディットワークでは、「座右の問い」を決めてもらっている。 選択を迷ったときに、自分自身に問いかける問いだ。
座右の問いをもつことで、選択肢のハンドルを握ることができ、ブレずに実践をしていくことができる。
ただ、著書を読んで感じたことは、すでに心地いいと感じる、または自分らしさを忘れないような「座右の問い」も大事なんだが、少し努力を必要とする「座右の問い」も必要なのではないか。
そんな感覚を得た。
ぼくであれば
「先義後利で動けているか?」
「全力で軽印刷か?」
「自分の背中は自信を持って、子どもたちに見せることができるか?」
という問いになるのだが、どれも、ありたい自分、自分の志に近づく問いだ。
ではなく、
「感情のぶつかり合いから逃げていないか」
「言葉を尽くすことを恐れていないか」
「自分が渦をつくることから逃げていないか」
といった、自分が苦手だとおもうこと、少し努力しなければならないことを問いとして持つことも必要なのかもしれない。
そう考えると、
自分にとっての美しさ、世界観を大切にするための座右の問いと、人生の乗り越えるべきテーマから考えた座右の問い、この2つの視点があってもいいのだろう。
もうひとつの気付きは、クラスター係数についてだ。
自分の友達同士が友達になること。この関係性をつくっていくことは、幸福感を高める。
自分の友達の総和に対して、友達同士が友達だという比率が、クラスター係数だ。
人は自然に、クラスター係数を高めるような行動をとっていく。
そうすることで、安全と安心を手に入れることができ、結果幸福につながるからだ。
この考えをもう一歩進めて、実は人と人との関係だけではなく、会社と人、会社と社員、会社と会社、会社と社会、会社と自然、ということにも言えるのではないか。
個人だけではなく、組織としてクラスター係数を高めていく。
さらに個人と組織をごっちゃにしたとしても、その関係性の中でクラスター係数を高めていく。
この発想を手に入れた。
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