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君子と小人

朝活大学素読会

今回が大学の最後の段落部分になりました。


國家に長として財用を務むる者は、必ず小人に自る。

彼之を善くすと為して、小人をして國家を爲め使むれば、菑害竝び至る。

善者有りと雖も、亦之を如何ともする無し。

此を國は利を以て利と爲さず、義を以て利と爲すと謂うなり。


国の財務大臣に抜擢される人は「小人」が適している。

だからといって、小人が国のリーダーになると、天災と人害が両方起こる。

立派が部下がいたとしても、同じこと。

つまり、目先の利は大局の利になりえない。

結局、正しい行為をすることが利をなすのです。



すごく不思議なのは、「大学」の最後は、財と義と利の話であるということ。

すごく現実的でリアリティのある話だ。

 

ここで小人という言葉が使われているので、小人とはどんな意味なのか、伊與田さんの解説本を参考に紹介したい。



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君子とは

才よりも徳の優れた人

自分よりも他人を大切にする人


小人とは

徳よりも才のほうが優れている人

自分を中心に動く人


大人・人物とは

徳も才も両方優れているが、なお徳のほうが才よりも優れている人


人才(材)とは

徳も才も両方優れているが、才のほうが徳よりもなお優れている人


君子は君子なりに、小人は小人なりに、適した場所があるということ。



次回は、「大学」全文を一気に素読する予定です。

ぜひご参加お待ちしています。

7月13日(木)7時から




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