ゴミうんち
循環する文明のための未来思考
竹村眞一 著
読了
Takram コンテクストデザイナーの渡邉康太郎さんが、よくポットキャストでこの本の著者の竹村さんのお話をしていて、気になっていました。
まず、竹村さんの文体がむちゃくちゃいい!
学術的でもなく、感覚的でもなく、小説風でもない。
それこそ、読み手に創造するためのスペースを与えてくれる文体になっていて、心地がいいです。
また、この本は企画展「ゴミうんち展」 のコンセプトブックとして出版されたみたいなんだけど、そもそもこの企画展のディレクターが、デザイナーの佐藤卓さん。
デザインとは、異なるもの同士に文脈を与え、これまでにない価値を創造する作業でもあると思うので、このデザインの視点で描かれている新しい技術や過去と今の未来を繋ぐ世界感はすごく刺激を与えてくれました。
視座を広げると宇宙の存在自体もそうなんだとおもうけど、地球の生態系は、過去、何度も塗り替えられてきた。
この星の歴史は、生命による絶えざる「地球OSのアップデート」の歴史だ。
人類は、地球OSのアップデートを意図的にできる力をもっている。
その力の向き合い方のヒントとして、「ゴミ」「うんち」の視点で紹介されている。
もし、地球OSのアップデートが進むとして、どういう世界が創造できるのか。
すごく好奇心を掻き立ててくれる内容でした。
日本にある発酵文化や針供養、金継ぎ、鉄砲も城も捨てた日本人が紹介されていて、それもすごく参考になりました。
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