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時間と空間のほんとうの意味

更新日:5 日前

他者のコールの声の話を聴くと、自分のコールに敏感になる。

コールを語り合うと響き合う世界になるんだろうな。

なおさら、本「神々の沈黙」が気になり始めています。


今年読んだ本の中ですごく印象に残っているのは、「なぜ目の前の仕事に向き合う必要があるのか」というテーマが書かれたあった本。


こたえはいろいろあるんだろうけど、その本には「機能不全と出逢うため」とあった。

すごく新鮮なこたえで、驚きながらも納得したことを思い出す。

倫理的に大切だから、ホモサピエンスとして大切だから、とかではなく、「機能不全に出会うため」。



この世界は機能不全で満ちている。



なぜか。


沈黙は、音がないと存在できない。

空間は、物体がなければ存在できない。


沈黙と音はひとつだし、空間と物体もひとつ。

分けることではない。


脱線ばかりするのだけど、最近「生命のはじまりの場所」の話をきいた。

深海のさらに深海。何もない闇の世界だと思われていた。

しかしそこに熱泉が沸きだす場所がある。

そんな環境で生命がはじまったのではないか。

その環境を調べると、現代の生命の定義にはそぐわないが、生命になりかけの物体があるそうだ。

科学者はその生命のなりそこないを採取して調べようとする。

それは結局ただの物体でしかない。

でも実は、単体では生命と呼べるものではないが、その環境にある全部でひとつで、生命活動的な営みが成立しているのではないか。

もしそうなら、その空間が生命だということになる。

それは革新的な話だ。

考えてみれば、ミツバチは集団でひとつとして生きてるし、人体もミトコンドリアとか微生物と一緒に生きてる。



話を戻します。


我々は、観察できない「沈黙」や「空間」の話は一度保留にして、観察可能な「音」や「物体」の科学を発展させてきた。

その土台のもとに今の社会があるんじゃないか。


すばらしく社会は発展しているが、そこには「沈黙」と「空間」の話がほとんど含まれていない。

それを機能不全と呼ぶのかもしれない。



またまた脱線すると。


今ちょうど有冬典子さんの本「リーダーシップに出会う瞬間」を読んでいる。

この本も似たような内容が書かれてあり、本のタイトルは「沈黙と空間に出会う瞬間」でもいいんじゃないかとすら思っている。

つまり、リーダーシップとは、機能不全に意識的になるということかもしれない。

すごくいい本です。

(この本を読み終えたら、また感想を残そうと思っている)


話を戻し。



「沈黙」と「空間」が省かれた社会構造、または、「沈黙」と「音」、「空間」と「物体」を違うものだと理解している社会構造の中で、この機能不全がある状態を健全にしていこうとしたとき、どうすればいいのだろうか。


その本にはこんなニュアンスのことが書かれてあった。


そもそもなぜ機能不全な状態が維持されているのか

それは、みんな真面目に働いているからだ。(なにーーー!)


機能不全から生まれた会社や組織の中で、目の前の仕事に真面目に向き合えば向き合うほど、機能不全のために働いていることになる。

まじめに目の前の仕事に没頭することが、機能不全を強化していることにつながっている。


これはなかなか指摘されない限り、見えない視点だ。


では、不真面目でいいのか。

そうではない。


目の前の仕事に真面目に向き合う理由は、機能不全を強化するためではない。

自分の内側から、機能不全を理解するためなのだ。


本来ひとつであることが、分かれている。

分かれている世界に身を置くことで、その問題に気づく。

そのためなんだと。


その問題に気づいたとき、いのちの声が聴こえてくるのかもしれない。



コールを聴くとは、自分を変えていくことになるから、ある意味怖いことだと思う。

でも、機能不全に身を置くことで、本当はひとつなんだと、一度気づいたらもう戻れないよね。

コールを聴いているのに、聴こえないふりをするのか。


いやあ、でもでも。

気づくことってやっぱり怖いです。

逃げたいです。


もし逃げたとして、逃げ切れるのだろうか。


すべてはひとつなんだと気づくことを「愛」と呼ぶ。

朝の音読会「The Power of NOW」にはそう書かれてある。


つまり、愛から逃げるということか。



生きる。

生きている。


目の前の仕事から逃げても、生きるということを承っている時点で、この世界の機能不全に出会うことになるだろうし、コールを聴くことになる。


きっと、こっちのほうが大変だ!

そんな大変なことに向き合うぐらいなら、仕事に向き合うほうが楽かもしれない。


それは息子から学んでいる。


仕事に向き合うことは、生きるということに向き合うことをするための練習にすぎないと考えるなら、最初から生きることに向き合うことをするって、ぼくには到底できない。



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