ソーシャルジャスティス
内田舞
読了
著書の前半に書かれてあった抽象度の高い現象を言語化することの効果について、メモとして残す。
現象を言語化することで、本質が抜け落ちてしまう可能性もあるが、言語化することで理解を加速させることもできる。
相手から何らかの心理的操作を受けてないか。
相手も無意識に心理的操作をしている可能性もある。
その心理的操作に名前を付けることで、気づくことができる。
1,Whataboutism
Whant about you?
そういうあなたはどうなのよ。
論点がすり替えられる。
例
子供に「早く寝なさい」と促すと、「ママは起きてるじゃない」と言い返す。
2,Strawman Strategy
藁人形法
相手の論点に反論するのではなく、違うダミーのような論点をつくり出して攻撃する。
例
「教育関連にこれだけの予算が必要だ」
「あなたは国防はどうでもいいと思っているの?」
3,Gaslighting
被害者に「実は自分が悪いのではないか」と思わせる操作
例
加害者が被害者に「あなたは心が弱いからそうなんだ」と。
4,Ad Hominem
人格を否定することでその人の意見を否定する。
主張自体に反論するのではなく、発言者の人格を攻撃する。
例
あなたのように、スーツも着ずに礼儀が分かってない発言には信ぴょう性はないよ。
5,Middle Ground Fallacy
両極の意見の中間が正しいとする意見。
実際は、そういう場合もあると思うが、科学的根拠や中間の答えに意味のない場合もあるということ。
例
科学的根拠ある学者の発言と、芸能人の発言を均等に聞き、その中間的意見を主張する。
6,Appeal to Popularity / Bandwagon
一つのグループの中で、多数決で多くの票を集めた方が正しいわけではない。
例
ほら、こんなに多くの人がこう言ってるじゃないか。
このような心理的操作に陥らずに、未来への投資に向けた適切な議論をするには、どのような心掛けが必要か。
そういったことを具体例を挙げながら説明してくれる本でした。
言語化してくれることで、感情的にならずに自分を守ることもできる。
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