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執筆者の写真yamashina shigeru

目的は、ちゃんと食われること

honey&cottonの母親 Vol1



Honey&Cottonの松本千尋さんとの対談です。


およそ6年前ぐらいに、私が初めてど真ん中名刺を作ったとき。

「あなたの職能は何か」という質問に、「職能は母親である」と答えた。


当時は、起業しようと決めただけで、まだ何も決まっていない時。

母親って職業なの?っていう話をしていた記憶がある。


6年前は、血のつながった子どもの母親というイメージだった。

それが今は、違う感覚になってきた。


自分と血の繋がりもない、年齢も関係なくても、私の子ども。

私を通じてできる食べ物も、私の子ども。

さらに、私と全然関係のないところで育つ食べ物も虫たちも、私の子どもたちという感覚に変わってきた。


以前は、自分が生きているうちに何かをなして、その名声が社会に影響を与えることが最終目的だと、ぼんやり思っていた。


でも、私が何かを成して死んだところで、よくて3代4代ぐらい先までしか、私のことを覚えてもらえないだろう。


そういったことではなく、もっと奥に目的があるのではないか。



今2歳の子を育てている。

3人の娘を生んで、10年ぐらいおっぱいを出している。


現在40歳。

この年になると。身体が衰えていくことが分かる。

おっぱいは血液。

だから、吸われるほど衰えていく感覚。


我が子に食われている感覚。


しかし、自分の子に自分の身体を分け与えている感覚は、嫌な感覚ではない。

そう思ったときに、自分の目的は食われることなのではないか。

そうやって、命は巡るのではないか。


目的は、ちゃんと食われること。

そう考えると自分の「我」などいらない。

自分の人生で何をなそうということではない。

そんな気になってきた。


つづく。



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