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  • 執筆者の写真yamashina shigeru

競りと哀れ

芹乃栄 せりすなわちさかう



しっかり雪が降っています。

もうちょっと末っ子と雪遊びできたらよかったのだけど、大阪に戻りました。

芹が生えてくる頃。


芹といえば、七草がゆしか思い浮かびませんが、、、。 1月7日「人日(じんじつ)の節句」に七草がゆを食べるという習わしです。

人日ってなんだろうと調べると、ちょっと怖い!

古代中国の「荊楚歳時記」という書物が元のようで、1月1日から、ある言葉が続きます。 一月一日=鶏、二日=犬、三日=羊、四日=猪、五日=牛、六日=馬、七日=人という感じで。 これ、1日は鶏を殺さない(食べない)、2日は犬を殺さない…っていう日らしいのです。 つまり、7日は、人を殺さない人なのだとか。

処刑をしないということみたいだけど。


つまり、自分を生きろということだともいえる。


【芹】 数少ない日本原産の野菜の一つ。

「芹を摘む」 高貴な女性が芹を食べるのを見た身分の低い男が、セリを摘むことで思いを遂げようとしたが徒労に終わったという故事から、恋い慕っても無駄なことや思い通りにいかないことの意。


なにとなく 芹ときくこそ あわれなれ 摘みけん人の 心知られて 西行


上記の「芹を摘む」という言葉の語源を知っているからこそ、「芹」という言葉を聞くと、なんだか哀しくなるという歌。

また、「せり」は、「競り合って群生している」ところから「せり」と読むようになったともいわれている。


「競り」と「哀れ」が表裏一体となった言葉。


#72プロジェクト 72プロジェクトとは、日本の七十二候に向き合い、生活の中の変化に出逢うプロジェクトです。 そのことで、 ど真ん中を生きる中で、命の縦軸を慮る。 (生まれ育たった風土と自分の関係性)


ど真ん中を生きる中で、未来への絆を深める。 (生活の中の気づきを子どもたちへ伝承)


ど真ん中を生きる中で、今に思いを馳せる。 (営みの中の小さな変化への気づきを察する)


そういったプロジェクトです。

七十二候のパステルアート ここあーと みやばやし ともこ

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