すべては1人から始まる
トム・ニクソン 著
この本をベースに勉強会をしています。
第12回目 みたらしソース部
8 ソースと文化の深いつながり
クリエイティブ・フィールドにおける文化の流れ
企業文化とは、誰を雇い、解雇し、昇進させるかだ。(医学博士 キャメロン・セパ)
企業文化とは、クリエイティブ・フィールド内で全体ソースが誰に責任を委ね、影響力を発揮させるかだ。
企業文化について、このように書かれてある。
前回、文化とは相互交流によって生まれる動的な現象であると説明があったように、リーダーがひとりで文化を主体的につくることができるわけではない。
ソースが、誰に責任を委ねるかという判断が、文化形成に大きな影響を及ぼすことは確かだが、その結果としてのソースと責任者、ソースとサブソースの相互交流によって文化が作り上げられるということ。
「企業文化とは、誰を雇い、解雇し、昇進させるかだ」といった、すごくシビアでシンプルに説明されているが、実はすごく生物的でコントロールできることではないものではないかと感じた。
類は友を呼ぶ
そして正反対の人も集まってくる
ここもすごく面白いテーマだ。
ソースからすると、同じ志を共にする仲間を集めたいと思うのは当たり前のことなのだが、現実はそうならない。
なぜか!
人はそれぞれ、光って周りの目に映るアイデンティティと、周りからは見えない抑圧されたアイデンティティの組み合わせがある。
つまり、光があるところには影もあるということ。
だからこそ、ソースは正反対の特徴を持つ人も引き寄せてしまう。
これは、田坂広志氏の言葉を思い出す。
例えば、営業部長が「今月は必ず目標を達成します。私に任せてください」と強くプラスの発言をする。これは一見素晴らしいことのように思えるが、実はその背後には影がある。 それは、強くプラスの肯定的な言葉を使えば使うほど、「もし達成しなかったらどうしよう」という不安や恐れが強くなる。光が強いほど影も強くなり、両方とも引き寄せることになる。 成功と失敗といった二軸で思考を分けるのではなく、一にしていく。
そういった言葉だったはずだ。
さて話は戻り、ソースにとって、自分の影の部分に共鳴して、光とは正反対の人と繋がった時にどうするか。
多くの場合、そういった正反対の人がトラブルを持ち込んでくる。
だからといって、そういう人と縁を切るようにしていくべきか。
実はそうではなく、自己成長の機会だと承り、正反対の特徴を含めた多くのアイデンティティを自分に取り込んでいくことが重要である。
光と影の統合の探究だ。
組織の成長と自己成長
「組織文化を変えるのに最も効果的なのは、組織の成長か、自己成長のどちらか」
ひょっとすると、一般的にリーダーは、組織の成長を願い、外部のコンサルタントや新たな仕組みを導入しようとするのではないか。
しかし、本当にそれが正しいのか。
ソースが自分を知り、自分を成長させようという意志を持って、自分の影(シャドウ)や有害な部分が抑制されるような文化を築いて創造性がもっと発揮されるよりよい組織をつくろとしなければどんな組織開発の方法もうまくいかないだろう。
組織文化の問題を解決するには
組織の成長が大事なのか
リーダーの成長が大事なのか
個々それぞれの成長が大事なのか
そのすべてなのか
実は、もっとその前提の話で、そもそも、ソースが自分の成長を望んでいるか。
そして、自分の欲求や才能を発揮できるように、それを阻害するであろうことに対して予防策を講じているか。
この予防策が自動的に発動できるような仕組みを考えていくことが重要なのだろう。
いや、むしろ、それこそ「文化」と呼ぶのではないか。
他の本になるが
「文化とは、上司や部下や誰も見ていない状態で、判断基準となるモノ」と書かれてあった。
つまり、ソースが、影(シャドウ)に阻害されていようがいまいが、自動的に判断基準となる「何か」こそ、文化なのだろう。
つづく。
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