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続けることと、ど真ん中を生きること

100年続く老舗企業が大事にしていること

日比野大輔 著

読了



この本をなぜ手に取ったのだろう。

これまでも、老舗企業の在り方にすごく惹かれていた。

ただ、最近はそこまで惹かれることが減ってきた。


ヤマシナ印刷は父が80歳を超えてなお社長として頑張っている。

これは、ぼくが受け継ぐことをしていないからなのだが。



最近、兄弟3人で話し合いをするようになった。

特に重要な話し合いをしているわけではないが、すごく大きな一歩だと思う。

兄弟3人とも、ヤマシナ印刷で働いているのだ。


会社をどうするか、という大きな共有テーマを心に置きながら、会社を続けるか続けないかという選択以前に、「今何がやりたいのか」という純粋な欲求を話し合っている。


飲食ブースをつくりたい。

スイーツを開発したい。

個展を開きたい。



本書の後半に、こういった内容がでてくる。


オヤジの代で起こった問題と同じ問題が、オレの代でも起こる。オヤジの代で対応しきれなかったことを、オレの代で解決する。そしてオレの代で解決できなかったことは、次の代で。

これは、100年続く老舗企業に流れるDNAに似たようなあり方だろう。



ひとつ疑問を感じている。

100年続けていく意味と、ど真ん中を生きる生き方。

この2つは矛盾するのではないか。


ひとりひとりが自分のど真ん中を生きる。

自分の使命に出会い、天命を知る。


そんな生き方を大切にしようとすると、家業を継ぐという選択は、適切ではないように感じるからだ。



ただ、視点を少し変えると、家柄として、地域性として、民族として、人として、抱えている課題、機能不全、ペインボディの存在。

 

家業を続けるというのは、単に同じ仕事を続けていくことに意味があるのではなく、人類に横たわる機能不全を起こしている問題を、会社経営という手段の中で、世代を重ね解決していく、乗り越えていく

家族という関係性の中で。


そのための実践の場として、家族経営で老舗と言われるような企業になることの意味があるのかもしれない。


つまり、見た目の仕事が好きか嫌いかという単純な問題ではない。

もっと大きなテーマがそこにあるのかもしれない。

もちろん、それ以外の選択肢もたくさんあることは忘れてはならない。



ふと、「大学」を思い出したので、最後に紹介する。


物を格してのち、知至る。

知至りてのち、意誠なり。

意誠にしてのち、心正し。

心正してのち、身修まる。

身修まりてのち、家齊う。

家齊いてのち、國治まる。

國治まりてのち、天下平らかなり。


自分を知るということからはじまり、身を修め、家がととのい、国がおさまる。

そうすれば、天下は平らかになる。


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1件のコメント


jantaku2002
2025年10月19日

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