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執筆者の写真yamashina shigeru

美とは何か。

今年最後の親子論語塾。

京都まで行ってきました。



最初の書は、「美」でした。

そのあとは、会場のお寺の庭掃除。

どんぐりと松の葉がいっぱい落ちていました。

「松の葉は、たい肥にならないから集めてゴミに出します」

と。


どんぐり、いっぱい落ちています。

どんぐりは果実なんですね。

でも、こんなにたくさんの果実をつける木。

どんぐりは、木にとってどんな役割を担っているのだろう。

もちろん子孫を残すということではあると思うけど。

とはいっても・・・。

自分のためというか、自分の周りに住む多くの生命の為であり、

それだけにとどまらず、環境にもいい影響を少しずつ与えるだろうし、

どんぐりを保存食にする動物もいるだろうし、

人間にとっても子どものおもちゃとして楽しむわけで。


でもそれって、どこまで、木は考えてどんぐりをこれだけたくさんつけるのだろうか。

どんぐりをいっぱい集めながら、同時に、松の葉はごみに出すという言葉も頭に残りながら、なぜか、自然の不思議さに涙がでそうになった。


論語塾では、書にある「美」について少し先生がお話してくれた。

美には、「いいところ」という意味もある。


子曰わく 君子は人の美を成し、 人の悪を成さず。 小人は是に反す。

孔子先生はおっしゃった。

君子は人のいいところを見つけては伸ばし

欠点はそっと直してあげます。

未熟な人は君子とは反対のことをしてしまいます。


孔子先生は、常に「仁(思いやり)」が大切だって弟子に伝えた。

仁が大切だとみんなが分かっているところにいると居心地はいい。


でも、それだけにとどまらず、違う環境に身を起き、「仁」の大切さを知らない人たちと共に仕事をする場合が必ず来る。

そのときこそ、仁を実践し、その環境を変えていく人間になること。


水面に波紋が広がるように、仁を広げていく。

仁は思いやりであるが故、誰かに無理強いをするものでは決してなく、

ただ、自分の仁を磨き、実践していくこととなる。


美とは、その仁の波紋がきれいに広がりつづける世界のことなのだろう。


いいところを伸ばしてあげ

悪い所をそっと直す。


そっと直す方法こそ、仁の姿を見せることになるのだろう。



娘が選んだ章句はこちらでした。




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