森と算盤
地球と資本主義の未来地図
渋沢寿一 著
読了
大阪から富山に移動する電車の中、琵琶湖、里山を見ながら、読むことができました。
心にとまったことを残します。
日本の森と共に生きる地域の話。
仕事と稼ぎの違いについて。
稼ぎは、自分の家族を食わせるためにやること。
仕事は、子孫に村をつないでいくためにすること。
では、最も重要な仕事は何か。
一番は「祭り」。
次は「結」。
祭りのために集まって、練習する時間こそ、継承の時間となる。
では、祭りや結を続けていくための仕組みは
はじめの挨拶しかない「寄り合い」。
寄り合いは、二日間すべての時間を雑談を行う。
家族の状態、田畑の状態、お互いの暮らしの状況。
それを雑談の中で今の情況を出し切ったあとで、言葉を介さなくてもお互いを思いやり、役割分担が決まる。
暗黙知優位の構造だ。
江戸時代は、鎖国していたということもあり、自然の資源を循環させ、人々の責任感、地域の自治によって成立してた。
こういった社会を「煩わしい人間関係」と捉えるか、「有難く暖かいコミュニティ」と捉えるか、コインの表と裏でしかない。
では、具体的にこれからどういった人生を考えていくべきか。
ここで紹介されていたのは「稼ぎ」「暮らし」「仕事」の3つのバランスだ。
稼ぎ(お金の世界)…自分と家族のため
仕事(世間との関係性)…地域貢献、ボランティア
暮らし(自分か家族の世界)…日々の生活、趣味
この3つの軸で三角形をつくったときに、10年後、20年後にどんな三角形にしていきたいかを考えていく。
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これって、ほぼ、ど真ん中エディットワークの内容と同じです。
ど真ん中名刺をつくるためのど真ん中エディットワークでは、
must=稼ぎ needs=社会貢献
wants=ワクワク、趣味
と捉え、この3つに今何が当てはまるのかを考えるところからスタート。
著書では、この3つのバランスを考えるが、ど真ん中エディットワークでは、バランスを考えることも必要な時はあるが、一度、この3つがすべて重なり合うことは何かを考える。
つまり、
must×needs×wants
稼ぎ×社会貢献×ワクワク
の発見だ。
話は脱線したが、著書では、この3つのバランスを考え、道を切り拓いた方の実例を紹介されている。
その中でのキーワードは、
自分の命がどこでつながっているのか、身体と心で感じたい。その感覚を、自分の子どもたちと共有したい。
何をするか(DO)ではなく、どうありたいか(BE)ではないか。自分は人生を通してどうありたいか。
このキーワードは、常に問いかけられている時代だなと感じる。
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