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風になるには

久しぶりに末っ子と二人で親子論語塾に参加しました。

朝は小雨が降り寒かったのですが、お昼には日差しが暑くなりました。




今日の書は「風」でした。

これまで親子論語塾で、「風」の字が入った章句を素読した記憶はありません。

そこで安岡先生が、「こんな章句があります」と紹介してくださいました。


君子の徳は風なり。

小人の徳は草なり。


あるリーダーが、「自分のチームがうまくまとまりません」と孔子に相談します。

すると孔子は、

「政は正なり」 と答えます。


政治とは、正しい道を行うこと。

孔子は、そのリーダーが賄賂を受け取るなど、自ら正しい道を歩んでいないことを知っていたため、この言葉を返したのです。


しかし、その真意はリーダーには伝わりませんでした。

彼は、自分のことを戒められたとは気づかず、チームの中の悪人を次々と罰し、善人だけの集団にしようとします。

それでも、チームはまとまりません。


そこで再び孔子のもとを訪ねます。

そのとき孔子が伝えたのが、この言葉です。


「君子の徳は風なり。小人の徳は草なり。」


リーダーの徳は風のようなもの。

風が吹けば、草は自然になびく。

まず風である自分自身を正しなさい、という教えです。



ここで改めて、「徳」とは何かを思い出すと、この言葉の深みをもう一度味わうことができます。

徳とは、人として正しい道を実践したときに、身体に刻まれる微かな余韻

その微かな余韻を積み重ねることで、人の心を自然と動かす風のような存在になれるのかもしれません。


そう考えると、この孔子の言葉は、とても優しく、そしてとても厳しい言葉にも思えます。

風となるための徳は、どれほどの実践を積み上げると可能なのかと…。



今日は新しい参加者も多かったので、親子論語塾で守ってほしい二つの決まりと、大切にしてほしいことを安岡先生がお話しされました。



親子論語塾で守ってほしい二つの決まり


① 良い姿勢で素読をする

素読をするときは、何も見なくていい。

ただ、姿勢を正して読む。

正しい姿勢が身につけば、それは一生の宝になります。


② 自分で考える

いろいろ質問をします。

そのときは、自分で考えましょう。

「わかりません」 「知りません」 「隣の人と一緒です」

そんな答えでも、自分で考えたのなら正解です。

自分で考えた答えは、すべて正解です。



大切にしてほしいこと


「カレーライスを作る材料は何がありますか」


「じゃがいも!」 「にんじん!」 「ルー!」 「ごはん!」 「お肉!」

子どもたちから、次々と答えが返ってきます。


「その答えは全部正解です。」

「では、実際にカレーを作れる人はいますか。」

「ひとりで作れますか。」

「家族と一緒に作れますか。」


材料を知っていることは「知識」です。

みんなは今、その知識をたくさん蓄えているところです。

でも、知識だけではカレーは作れません。


・どう作るのか

・誰と作るのか

・誰に食べてもらいたいのか

・どんな器に盛りつけるのか

・どんなふうに盛りつけるのか

・いつ出来上がると一番おいしいのか


こうしたことまで考える力が「知性」です。

日々の暮らしの中で、この知性を磨いていくこと。

磨いている人と磨いていない人では、やがて大きな差が生まれます。


知識だけでは、その差は埋まりません。

そして、この知性の中に、「徳」と「仁」があります。

論語では、この「仁」を最も大切にしています。



今日は雨が降っていました。

水たまりに映る空を眺める。

足を止めて、世界を味わう時間を持つこと。


そうした日々の積み重ねが知性を豊かにし、「徳」と「仁」を育てていくと、教えてもらいました。




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