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執筆者の写真yamashina shigeru

得るは捨つるにあり

更新日:2020年6月11日

万人幸福の栞より


「気づいたらすぐする」ことが物事をしとげる秘訣である。又大切なことは、十分に研究調査し、準備を完全にして、時がきたと思えば、一気かせいにやってやりぬく。おしておして押し通す。

この章のはじまりの文だ。


タイトルとこの最初の文が、何か一致していないことに気づく。

得るは捨つるにあり、といタイトルだけを見ると、整理整頓の大切さだったり断捨離といったイメージなのだが、全く違うはじまりの文だ。


物事を成し遂げる秘訣について語ってくれている。

①気づいたらすぐやれ

②大切なことであれば準備を完璧にせよ

③時がきたら一気にやれ

この3点だ。


よく聞くこんな言葉がある。

「成功の秘訣は諦めないこと」


この言葉と、上記の物事をなし遂げる秘訣は同じようなことを伝えている。

しかし、この章のおもしろいところは、この序文以外は、あたかも逆のことを説明しているのだ。


つまり、前に進んだはいいものの、どうしようもなくなったときにどうするか。

そんなときは、諦めないのではなく、きれいさっぱり捨ててしまえ!とある。

そうすれば、奇跡が起きると。


おや?

成功の秘訣は、押して押して押し通すんじゃなかったっけ?


ここだ!


「捨てる」という最後の手札を必ずもっておけ、それが新しい扉をこじ開ける鍵となる

そんなテーマなのかなと思えそうだ。


しかし、違うのだ。


ここである船乗りのたとえ話が載っている。

重病人が、自分は船乗りだという天職を思い出し、船乗りは船の上で死ぬべきだと、命を懸けて船にのる。すると奇跡的に病が良くなるという話だ。


このたとえ話では、、いったい何を得て何を捨てたというのだろうか。

ここの解釈だろう。


そもそも成功とは何かという定義も重要ではあるが…。

つまり、この重病人の船乗りは、自分のなすべきことは何なのか、自分の使命、天職を思い出したのだ


原点に戻ろうとしたのだ。

複雑に考えたことを全部捨て、もとある場所に戻ったのだ。


自分のなすべきことは何か

人によっては、やらなければならないことというのは、嫌なことだったり面倒なことのように感じるかもしれない。つまり、義務だ。

しかし、この義務こそ、自分の使命だと自覚し、さらには天職だと受け入れる


ここが原点であり、はじまりだ。

ど真ん中名刺ワークショップでは、天職を定義している。

今なすべきことに本気で向き合う、それこそ天職だと。決して楽しいことが天職とか、社会貢献をして喜んでもらうことが天職だとは言わない。性格にあった適職こそ天職だとも言わない。

今、自分は何をしなければならないのか、それに向き合うことを天職としている。


この定義で考えるのであれば、「なすべきこと=天職」とは、目標でも夢ではないはずだ。ここを十分理解することだ。気を抜くと、それが混乱を招く。


天職に本気で向き合ったときに、こんな目標で進んでいきたい、こんな夢があると、、行動していくための指針として目標や夢が生まる。


支店を10店舗にしたい。

業界ナンバーワンになりたい。

売上を3倍にしたい。

など。


これらはすべて、「なすべきこと=天職」ではなく、「なすべきこと=天職」に向き合ったからこそ生まれた行動指針にすぎない。


つまり。

天職をあきらめろ、捨てろということではなく、そこからいろいろ派生した手段が、いつのまにか目的にすり替わってしまい、自分自身が本当になすべきことは何なのかを見失っていませんか


そのことを伝えてくれているのではないか。

天職とは、義務であり使命であるとするならば、捨てることができるものでは決してないはずだ。


目標達成のために頑張っている手段に、どれだけお金をかけていようが、どれだけ時間を費やしていようが、どれだけ仲間たちが関わっていようが、それは手段のひとつに過ぎないということだ。


うまくいかない理由が、感情や拘りがボトルネックになっているのであれば捨てろ。

そして、天職を思い出せ。

これを伝えてくれているのだろう。


そして、


あなたにとって成功とは何か?

あなたの仕事(天職)は何か?


この問いを突き付けられている。


 

慮る、思いやりの心と、常に身体を整えておく大切さ

比較の世界からの脱却と本物の覚悟とは

失敗を許容する社会とレジリエンス力の必要性


志を抱くこと、実現するために歴史や古典を学ぶ大切さ


お互いが日に新たであることが、幸福と平和と繁栄をもたらす

名優から主役へかけ上がるために大切な「友」や「師」


素直な心で、外側と内側の2つの視点を同時に見つめる


正しさの追求と循環力が未来を生み出す


愛と命と仕事の関係、仕事の尊さを悟る


どちらが物を愛する人によって産み出されたものなのか

あなたにとって成功とは何か、あなの仕事は何か


今ここから始める実践を


人間はあらゆる生きものたちと、共に生きる力

五感の引き出しを増やすことが、信念の力を高める

あなたにとって働くとは、仕事とは、その定義からはじめる


本当の主役とは一体どういうことであるのか。


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